【子育てとパーソナリティ障害】人格障害の親にできる家族・周囲のサポート方法
【子どもを守るために】人格障害の親にできる家族・周囲のサポート方法を徹底解説
私たちが「人格障害(パーソナリティ障害)」の特徴を持つ親との関係において、子どもの立場を考えるとき、どうしても「子どもは弱い立場になりやすい」「子どもが自分で環境を選ぶことは難しい」という現実が浮かび上がります。ときには、親の不安定な感情や極端な言動に翻弄され、子どもは心身のバランスを崩してしまうかもしれません。そんな状況の中で、子どもを守る方法や家族・周囲がとれるサポートとはいったいどのようなものなのでしょうか。
ここでは、実際に起こり得る悩みの例を交えながら、子どもを守るための具体的なアプローチやサポート策を考えてみたいと思います。あなたがもし、「自分の親が感情の起伏が激しく、ときに人格障害の特徴を強く感じる」「自分の子育てがうまくいかず、子どもに悪影響を与えてしまっているのではないか」といった不安を抱えていたり、あるいは周りにそういう状況に苦しんでいる方がいるなら、ぜひ参考にしていただければと思います。
愛知県名古屋市の心理カウンセラー 浦光一
1. 親が抱える問題を「子どもだけ」で解決しようとしない
子どもが背負い込みすぎる危険性
親が人格障害(パーソナリティ障害)の特性を持っている場合、子どもは知らず知らずのうちに「親を支えなくてはいけない」「親の機嫌を取らないと、家庭が壊れてしまう」と感じてしまうことがあります。とりわけ、小さなころから親の気分や要求に過剰に振り回されている子どもは、「自分が我慢すればうまくいくのでは?」と自己犠牲的になりがちです。
●具体的な悩みの例
小学生のAくんは、母親が境界性パーソナリティ障害と診断され、感情の起伏が激しい状態でした。母親が落ち込むと「あなたがいないと私は生きていけない」「どうせ誰も私のことを理解してくれない」と嘆き、それを聞いたAくんは「母さんを支えてあげなきゃ」と一生懸命に励まそうとします。ところが、母親の気分が不安定な日は、Aくんがどんな言葉をかけても「うるさい」「放っておいて」と怒鳴られてしまい、Aくんは「自分が悪いからうまくいかないのかもしれない」と強い自己否定感を抱くようになりました。
子どもが「親の問題を自分の力だけで解決しなければならない」と思い詰めると、子どもの心に大きな負担がのしかかります。それは親との関係だけでなく、学校や友人関係にも影響を及ぼし、さらに自分の将来に対しても「どうせ自分はダメだ」と諦め感を強めてしまう可能性が高まります。
※本記事で紹介している事例は、いずれもプライバシーを最優先に考慮し、個人が特定されないように配慮したうえで掲載しています。具体的には、当事者の同意を得たうえで、一部の属性や背景を変更したり、複数のケースを参考にして再構成したりすることで、個人や企業を特定できないように工夫しています。読者の皆さまが安心して事例に触れられるよう、守秘義務とプライバシー保護を徹底して取り組んでおりますので、安心してお読みいただければ幸いです。
外部の大人や専門機関に相談する意義
子どもが抱える苦しみは、本人の努力や我慢だけではどうにもならない場合が多々あります。そこで大切なのは、「親だけでなく外部の大人に助けを求めることができる」という考えを持つことです。これは決して親を裏切る行為ではなく、家族全体がより安定した状態になるための重要な手段となります。
●相談先の例
- 学校の担任やスクールカウンセラー
- 子ども相談センター・児童相談所
- 地域の子育て支援センターや市町村の相談窓口
- 民間のカウンセリング機関やNPO法人、支援団体
- 信頼できる親族や友人の保護者
子どもが自ら「助けて」と言うのは勇気が必要ですが、大人の側から子どもに働きかけることも大切です。たとえば、祖父母や親せき、教師などが「何か困っていることはない?」「いつでも話していいんだよ」と声をかけ続けることで、子どもが少しずつ心を開きやすくなります。
2. 家族でできる具体的なサポート策
健全な境界線を引く
親が人格障害(パーソナリティ障害)の傾向を持つ場合、親と子の「境界線」があいまいになりやすいことが大きな問題のひとつです。本来であれば、親は親としての役割を果たし、子どもは子どもとして自分の発達段階に合った生活をするのが理想ですが、人格障害の特徴によって親子の関係が過度に密着したり、逆に放置されすぎたりします。
●境界線の引き方の例
- 親がどんなに感情的になっていても、「子どものプライバシーまで侵害することは許されない」という線を明確にする。
- 子どもが自分の意見をはっきり言ってもいい場所(たとえば祖父母宅やカウンセリングルームなど)を確保する。
- 親が「あなたがこうしないと私が壊れる」というような要求をしてきたとき、家族全体で「それは子どもの役割ではない」と話し合える雰囲気を作る。
たとえば、思春期のBさんは、母親が極端に干渉してきたとき、祖母が「Bはもう高校生だから、そこまでする必要はないわよ」と間に入ってくれることで、Bさんが言えない思いを代弁してくれました。結果的に母親も「あまりにも子どもに踏み込みすぎていたかもしれない」と少し冷静になれたのです。こうした“味方”や“クッション役”の存在は、子どもを守るうえで非常に大きな意味を持ちます。
※本記事で紹介している事例は、いずれもプライバシーを最優先に考慮し、個人が特定されないように配慮したうえで掲載しています。具体的には、当事者の同意を得たうえで、一部の属性や背景を変更したり、複数のケースを参考にして再構成したりすることで、個人や企業を特定できないように工夫しています。読者の皆さまが安心して事例に触れられるよう、守秘義務とプライバシー保護を徹底して取り組んでおりますので、安心してお読みいただければ幸いです。
安全な避難場所や「一時的な距離」を確保する
親と子どもの関係がどうしても緊張状態になる場合、一時的に物理的な距離をとることも一案です。これは、「親から逃げろ」という意味ではなく、お互いに冷静になったり、必要な支援を受けたりする時間を確保するという考え方です。
●一時的な避難方法の例
- 祖父母や親せきの家に、週末だけ泊まらせてもらう。
- 信頼できる友人の家や、地域の子どもシェルターを活用する。
- 学校が終わったらカウンセリングセンターや図書館で過ごすなど、家にいる時間を短くする工夫をする。
実際に、子どもがこうした“避難”を選択すると、親の側は「自分が見放された」と感じてさらに不安定になることがあります。ですが、長期的に見れば、子どもが追い詰められるよりも、適切な距離を保つことで家族関係を崩壊から守る効果が期待できます。また、親自身も「自分が状態を落ち着けるために、専門家の力を借りる必要があるのかもしれない」と気づくきっかけになるかもしれません。
3. 周囲(学校・地域・医療機関)ができるサポート
学校や地域コミュニティの役割
人格障害(パーソナリティ障害)を抱える親と暮らす子どもにとって、学校や地域のコミュニティは“外の世界”との大切な接点です。家が不安定な子どもでも、学校で安心して過ごせたり、地域活動の中で自分の存在価値を感じられたりするならば、それが子どもの心の支えになります。
●学校での具体的サポート
- 担任の先生やスクールカウンセラーがこまめに声をかけ、子どもの様子を確認する。
- 子どもが抱える悩みをオープンにしなくても、放課後に個別で話を聞ける場を設ける。
- 保健室や図書室など、子どもが安心して過ごせるスペースを確保する。
- 親との面談を行う際、必要に応じて学校長やスクールソーシャルワーカーが同席し、子どもが話しづらいことを客観的に伝える。
●地域コミュニティのサポート例
- 子ども食堂や地域のフリースクールなど、家庭とは別の居場所を提供する取り組み。
- NPO法人や子どもの支援団体が主催するイベントに参加し、同じ悩みを持つ子どもや親と繋がる。
- 地域の子育てサークルやママ友コミュニティに参加することで、親自身も孤立を防ぎ、悩みを共有できるようにする。
医療機関やカウンセリングの活用
「人格障害(パーソナリティ障害)」という言葉を聞くと、「もう治らないのではないか」「専門家にかかるのは恥ずかしい」と感じる方もいるかもしれません。しかし、人格障害(パーソナリティ障害)の特徴は適切な治療や支援を受けることで、少しずつ緩和していくケースが多く報告されています。
●親がサポートを受ける意味
親自身が心理カウンセリングや精神科・心療内科などで診察を受け、薬物療法や心理療法(認知行動療法、精神分析的アプローチなど)を試みることで、感情コントロールや対人関係スキルを学ぶきっかけが生まれます。これは子どもを守るためにも重要なことであり、親自身の生きづらさを軽減するチャンスでもあります。
●子どもが利用できるカウンセリング
子どもが「家であったことを誰にも言えない」「親の言動でとても怖い思いをしている」と感じるとき、カウンセリングルームは安心して思いを吐き出せる貴重な場になります。カウンセラーは秘密を守る義務(守秘義務)を持っているため、子どもが親の前では言えない本音を話しやすいのです。カウンセラーとの対話を通して、「実は自分は親に振り回されていただけ」「自分は悪くない」という再認識が進み、自尊感情を取り戻す一歩になったりします。
●具体的な事例
中学生のCさんは、母親が自己愛性パーソナリティ障害の特徴を持っており、家で常に「あなたは私の期待に応えないと価値がない」と言われ続けていました。Cさんは「自分がダメな人間だから、母がイライラするのだ」と思い込み、学校でもうまく友達とコミュニケーションが取れなくなってしまいます。
そんなとき、スクールカウンセラーと話し合う機会を持ったことで、「お母さんの言っていることがすべて正しいわけではない」という気づきを得ました。さらに、地域の相談機関を紹介され、必要に応じて一時的に祖父母の家に避難することも選択肢として検討できるようになりました。Cさん自身の安心感が高まると、母親に対して必要以上に怯えなくなり、少しずつですが「自分のペースを持とう」という気力が出てきたそうです。
※本記事で紹介している事例は、いずれもプライバシーを最優先に考慮し、個人が特定されないように配慮したうえで掲載しています。具体的には、当事者の同意を得たうえで、一部の属性や背景を変更したり、複数のケースを参考にして再構成したりすることで、個人や企業を特定できないように工夫しています。読者の皆さまが安心して事例に触れられるよう、守秘義務とプライバシー保護を徹底して取り組んでおりますので、安心してお読みいただければ幸いです。
4. 兄弟姉妹や祖父母が果たせる役割
兄弟姉妹で協力しすぎることのリスク
人格障害(パーソナリティ障害)の親を持つ子どもが複数いる場合、兄弟姉妹がお互いを守ろうと団結することがあります。これは素晴らしい面もあるのですが、同時に「兄や姉が下の子の面倒を見すぎる」「弟や妹が常に上の子に頼りきってしまう」というような不健全な依存関係が生まれるリスクもあります。
●具体的な悩みの例
高校生のDくんは、母親が境界性パーソナリティ障害の傾向が強く、気分が落ち込むとすぐに泣きわめくタイプでした。Dくんは小学生の妹を守るために「お母さんの機嫌が悪いときは俺が先に帰って対処するから、妹は友達の家で時間をつぶして」とアレンジし、なんとか家庭の均衡を保っていました。しかし、Dくん自身が受験を迎えた頃から精神的に限界が来て、気づけば妹の世話をするエネルギーも残っていない状態に。妹も「兄がいないと怖い」という思いを抱え込み、家の中では2人とも孤立を深めてしまいました。
兄弟姉妹で助け合うことは悪いことではありませんが、本来、親の役割を子ども同士だけで埋めようとするのは負担が大きすぎるのです。外部の支援を得るか、他の大人に相談することで、兄弟姉妹のそれぞれが自分の成長に集中できる環境を整えていくことが必要になります。
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祖父母や親せきがサポートできること
祖父母や叔父・叔母などが比較的健全な対人関係や生活基盤をもっている場合、彼らがサポート役になれることがあります。これは決して「親子の分断」を狙うものではなく、家族の中に複数の大人が関わることで、子どもへの負担を軽減する効果が期待されるのです。
●具体的なサポートの例
- 子どもが安心して泊まれる場所を提供する。
- 「今日あったこと」を気軽に話せる相手としてコミュニケーションをとる。
- 親が感情的になっているときにクッション役となり、「落ち着いてから話しましょう」と場を和らげる。
- 親自身が必要としている医療やカウンセリングの情報を提供したり、一緒に受診に付き添ったりする。
ただし、祖父母や親せきがあまりにも親を批判的に扱いすぎると、逆に親の感情がさらなる混乱を招き、子どもが板挟みになることもあります。大切なのは、「親を責めるのではなく、子どもを守るために何ができるか」を中心に考える姿勢です。
5. 親が「自分を助ける」意識を持つために
親自身が抱える苦しみを認める
子どもを守るためには、最終的には親本人が「自分の生きづらさ」「感情コントロールの難しさ」「家族を傷つけてしまっている可能性」に気づき、支援を受ける決断をすることが理想です。これは決して簡単なことではありませんが、一歩踏み出すことで、親自身が抱える苦しみも軽減される可能性があります。
●親自身の気づきのきっかけ
- 子どもが頻繁に体調不良や不登校に陥っている。
- 夫婦関係や親せきとの関係が悪化しており、「自分だけが正しいわけではないかもしれない」と感じ始める。
- 友人や職場の同僚など、身近な人間関係でも衝突が絶えない。
- 心理カウンセリングやメンタルクリニックを勧められることが増えた。
こうした状況が続くと、親も「これ以上この状態を放置したら、自分も子どもも壊れてしまう…」と危機感を持つようになります。そのタイミングこそが、カウンセリングや専門家の助けを受ける大きなチャンスと言えるでしょう。
親自身が行えるセルフケア
専門家の支援と並行して、親が自分の生活習慣やストレスマネジメントを改善することは、子どもを守るうえでも非常に重要です。たとえば、以下のようなセルフケアを取り入れると、気分の波が少し緩やかになることがあります。
●具体的なセルフケア例
- 規則正しい睡眠・食事・運動を心がける。
- 日記をつけて、自分がどんなときにイライラしやすいのか、どんな行動パターンがあるのかを客観的に振り返る。
- 自分がリラックスできる趣味や時間(音楽を聴く、散歩する、絵を描くなど)を意識的に作る。
- 心理カウンセリングや自己啓発の書籍・動画を参考に、感情のコントロール方法(深呼吸やマインドフルネスなど)を学ぶ。
「子どもを守るためには、まず親が自分自身をいたわる必要がある」――この視点を持つだけでも、家族間の人間関係は変化し始めます。
6. つらいと感じたら、今すぐできること
【子どもの視点】一人で抱え込まない
もしあなたが子どもの立場で「親の言動に振り回されている」「家に帰るのが怖い」と感じているなら、一人で抱え込むのはとても危険です。最初はわずかな勇気が必要ですが、安全な大人への相談を最優先で考えてください。
●今すぐできるアクション
- 学校の先生や保健室の先生、スクールカウンセラーに「家でしんどいことがある」と伝えてみる。
- 地域の子ども相談センターに電話をかける。匿名で相談できるケースも多い。
- 親以外の信頼できる大人(祖父母、親せき、近所の人など)に「少し話を聞いてほしい」と打ち明ける。
- インターネットやSNSで、同じ悩みを持つ人たちのコミュニティを探してみる。危険な情報も混在するので、できれば大人と一緒に探すのが望ましい。
【親の視点】完璧な親である必要はない
人格障害(パーソナリティ障害)の特徴を抱えていると、「自分はこんな状態で親なんてやっていいのか…」「子どもに苦労をかけてばかりで申し訳ない…」という強い罪悪感を感じるかもしれません。しかし、完璧な親などいません。むしろ、「自分が苦しんでいることを認めたうえで、少しずつサポートを受けよう」という姿勢を持つだけでも、子どもに「大人も助けを求めていいんだ」という大切なメッセージを伝えることになります。
●今すぐできるアクション
- 近くのメンタルクリニックやカウンセリングルームを検索してみる。初回相談だけでもかまわない。
- 役所や市町村の子育て支援窓口、保健センターなどに「親子関係で悩んでいる」と問い合わせる。
- 周囲にいるママ友や親せきに「子どもとのことで少し悩んでいて…」と軽く打ち明けてみる。誰かが経験者や専門機関を紹介してくれるかもしれない。
【まとめ】子どもを守り、親も救われるために
人格障害(パーソナリティ障害)の特徴を抱える親は、自分自身が苦しみを抱えている一方で、子どもがその影響を受けやすいという現実があります。この記事では、子どもを守るための家族や周囲のサポートを中心にお伝えしてきましたが、最終的には親もまた「助けられる存在」であることを知ることが、子どもへの最良の保護につながります。
✔︎子どもは親のカウンセラーではない
親の不安や苦しみを子どもが解消するのは基本的に不可能です。むしろ、子どもに過度な負担がかかれば、その子の健全な発達が阻害されてしまいます。子どもに過度な役割を押し付けるのではなく、親自身が専門家や周囲の大人に支えられる道を探しましょう。
✔︎家族や親せき、学校、地域全体で「子どもを守る」
家庭の中だけで問題を解決するのは難しい場合が多いです。親がどれほど努力しても、人格障害の症状が強く出るときにはコントロールが効かないこともあります。だからこそ、外部とのつながりを持ち、適度な距離を保ちながらサポートを受けることが重要です。
✔︎親自身も生きづらさを変えていける可能性がある
人格障害は「生まれつき絶対に治らない」ものではありません。環境や人間関係の見直し、専門家との協働によって、長期的に症状や生きづらさが軽くなるケースは少なくありません。親自身が「自分はこういう傾向があるから、子どもに何を押し付けているかもしれない」と自覚し始めたとき、家族全体に変化が起こりやすくなります。
✔︎子どもには未来がある
親の人格障害に巻き込まれているように感じられる場合でも、子どもには親と違う選択肢や将来があります。きちんとサポートを受けながら成長していけば、子どもは自分の人生を切り拓き、親との関係をある程度客観視できるようになるでしょう。周囲の大人がその子の力を信じ、必要な手を差し伸べ続けることが、大きな支えになります。
周囲に助けを求めることは恥ずかしいことでも悪いことでもありません
あなたやあなたの身近な方が、人格障害を抱える親との関係で苦しんでいるなら、どうか孤立しないでください。 子どもにとっては、周囲の大人の支援が文字通り“命綱”になることがあります。そして、親にとっても適切な治療や心理カウンセリングが、自分と子どもを救う糸口となり得ます。まずは小さな一歩からで構いません。電話やメール、一度の面接だけでもいいのです。「助けを求める」という行為そのものが、状況を変える大きなきっかけになるでしょう。
子どもを守ることは、決して「親を責めて追い詰めること」ではありません。むしろ、親と子どもの両方が安心できる環境を探し、必要なサポートを受けて関わり方を改善していくことがゴールになります。勇気を出して行動を起こしたその先には、今よりも少し穏やかで、子どもが笑顔になれる毎日が待っているかもしれません。あなたやあなたの大切な方が、必要な手助けを得て、子どもの未来を守れるよう心から願っています。応援しています。
人格障害の問題別・状況別ガイド
職場や家庭、恋人関係など、日常のさまざまな場面で生じる衝突やコミュニケーションの行き違い。「もしかして、自分(または相手)が人格障害かもしれない…」と感じたとき、その不安や疑問を抱えたまま一人で悩んでいませんか?
人格障害(パーソナリティ障害)は、単なる「性格の問題」ではなく、本人や周囲の人々に深刻な影響を与える可能性があります。しかし、正しく理解し、適切な対策をとることで、関係性や日常生活は大きく改善できるのです。
このガイドでは、心理学初心者でもわかりやすいように、人格障害が引き起こす問題を「職場」「家庭」「パートナー関係」「子育て」「口癖」「思考パターン」など状況別に解説。さらに、セルフチェックや具体的なコミュニケーション術、専門家による治療やサポート情報まで網羅しています。自分や身近な人の悩みを少しでも軽くするために、まずは正しい知識を一緒に学んでみましょう。
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パーソナリティ障害と子育て・親子関係に関する参考文献・参考資料まとめURL一覧
人格障害(パーソナリティ障害)と子育て、親子関係などに関する信頼性の高い参考文献・参考資料のURLをまとめました。日本国内外の公的機関や専門学会、専門家によるサイトを中心に選んでいます。学術的な理解や具体的なサポート情報を得る際の手がかりになるかと思いますので、必要に応じてご確認ください。
1. 厚生労働省関連
-
こころの健康サイト(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
精神保健に関する基礎知識や相談窓口、支援制度などが整理されている厚生労働省の公式ページ。各種専門機関の連絡先も掲載されており、困ったときに相談できる窓口を探す際に役立つ。 -
子どもの虐待防止や支援に関する情報(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198002.html
子どもを取り巻くさまざまな問題(虐待や発達の問題など)に対して、行政が提供している支援制度の概要や相談先がまとまっている。家庭内のトラブルや親子関係の問題が深刻化したときに利用できるサービスも記載。
2. 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
-
NCNP 公式サイト
https://www.ncnp.go.jp/
日本の精神・神経分野の中心的な研究機関。人格障害(パーソナリティ障害)を含むさまざまな精神疾患に関する研究や治療に携わっており、医療・研究者向け情報だけでなく、一般向けの情報提供もある。 -
こころの病気情報データベース(国立精神・神経医療研究センター)
https://www.ncnp.go.jp/kyoka/knowledge/
各種精神疾患や症状に関する解説が掲載されている。人格障害に関する基本的な情報や、関連する専門用語のわかりやすい説明などが見つかる。
3. 日本精神神経学会
-
日本精神神経学会 公式サイト
https://www.jspn.or.jp/
精神医学・精神医療に関する国内最大規模の学会。サイト内に患者・家族向けのコンテンツやガイドラインがあり、パーソナリティ障害に関する概要や治療方針などを学ぶ際に参考になる。 -
精神疾患の診断・治療ガイドライン
https://www.jspn.or.jp/modules/tinyd2/
日本精神神経学会が公表している診断・治療ガイドラインのページ。パーソナリティ障害に関する記載もある(※一部資料は学会員向けのものも多い)。
4. 日本児童青年精神医学会
- 日本児童青年精神医学会 公式サイト
https://www.jscap.jp/
子どもの心理や精神医学に特化した学会。子どもと親との関係における精神的問題や治療・支援について研究・情報発信を行っている。サイト内の「一般向け情報」などを参照すると、子どもの発達や障害に関する情報が得られる。
5. 子ども家庭総合研究所(独立行政法人)
- 国立障害者リハビリテーションセンター 研究所 子ども家庭総合研究所(厚生労働省所管)
https://www.rehab.go.jp/ri/gri_index.html
子どもの発達・養育環境・家庭問題など、多岐にわたる研究を行っている機関。家庭内でのトラブルや虐待、養育支援などに関する調査研究報告が公開されている。
6. WHO(世界保健機関)関連
-
ICD-11(WHO公式サイト)
https://icd.who.int/en
国際的な疾病分類「ICD-11」はパーソナリティ障害を含む精神疾患の分類と定義を示している。英語が主体だが、日本語訳も進められている。パーソナリティ障害を国際的な視点で学びたい場合に。 -
WHO Mental Health
https://www.who.int/health-topics/mental-health#tab=tab_1
WHOが提供しているメンタルヘルス全般に関するページ。パーソナリティ障害そのものの解説は限られるが、精神衛生や家族支援における国際的なガイドラインを知る際に参考になる。
7. 子どもの虐待・DV(家庭内暴力)に関するサポート機関
-
児童相談所 全国共通ダイヤル「189」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000165992.html
親子間で深刻なトラブルや虐待が疑われる場合に、24時間対応で相談可能な児童相談所の全国共通窓口。人格障害を抱える親のもとで子どもが適切なケアを受けられていない可能性があるときなどに活用できる。 -
配偶者暴力相談支援センター(DV相談)
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/dv_danjo.html
子どもの直接的な問題だけではなく、家庭内の暴力や親同士のトラブルが子どもに影響しているケースもある。配偶者暴力相談支援センターを含む相談機関のリストが公開されている。
8. NPO・民間団体による子育て支援・メンタルヘルスサポート
-
NPO法人 児童虐待防止全国ネットワーク
https://www.nponazone.org/
虐待防止や子どもの健全な育成に関する情報発信・啓発活動を行うNPO。サイト内に児童虐待にまつわる基礎知識や対応策、シンポジウム・イベント情報などが掲載されている。 -
NPO法人 全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)
https://www.minnanetto.jp/
精神疾患や障害を持つ当事者・家族を支援する団体の連合会。家族間の問題や、地域でのサポート体制づくりに関する情報が得られる。当事者や家族が交流する自助グループについての案内も。 -
メンタルヘルスの情報サイト「こころのスキルアップ講座」
https://www.mhlw.go.jp/isekaimonoka/
(厚生労働省・地方自治体・民間が協力している)心のケアを学ぶためのオンライン情報サイト。ストレスマネジメントやコミュニケーションのコツなど、子育て中の親にも参考になる記事が多い。
9. 学術書・専門書(参考)
-
『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』
アメリカ精神医学会 (American Psychiatric Association) が公表する診断基準書の翻訳版。パーソナリティ障害を含む各種精神疾患の臨床的特徴が詳細に記載されている。- 出版社:医学書院(翻訳版が出版されている場合)
-
『人格障害―現代的理解と治療指針』
複数の専門家が執筆し、パーソナリティ障害の理論や治療法を包括的に解説している専門書。- 出版社:金剛出版など(類似タイトル・関連書籍あり)
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『境界性パーソナリティ障害―家族と本人への援助ガイド』
境界性パーソナリティ障害をはじめとした親子関係問題について、家族向けの具体的な支援ガイドがまとめられている。- 出版社:金剛出版など(翻訳書含む)
まとめ
ここにまとめた参考文献・参考資料一覧は、親子関係の問題や人格障害、育児支援などに関連して参考になる公的機関・学会・NPO団体・専門書の一例です。インターネット上の情報は玉石混交ですが、こうした公式・専門性の高い機関が提供する情報は信頼性が高く、最新の知見を得やすいというメリットがあります。困ったときや、さらに深く学びたいときは、ぜひこれらのサイトや書籍を活用してみてください。
心理士/ユング心理学者/心理カウンセラー/統合失調症研究/夢分析研究 /
◆日本ユング心理学研究所会員
◆日本カウンセリング学会会員
◆日本応用心理学研究所ゼミナール会員
◆中部カウンセラースクールジャスティス総合教育センター修了
心の問題に寄り添う心理学を学ぶなら「心理カウンセリング浦」。心理学の専門家がわかりやすく解説します。自分を知り、心を整えるためのヒントを豊富に紹介。人生を変える新たな気づきと未来への一歩をお届けします。毎日のヒントが、きっと見つかります。
【ご挨拶】
愛知県名古屋市中川区の古民家にカウンセリングルームを作りました。
心理カウンセリングのセラピーを通して、心の援助を約40年続けてまいりました。
こころの悩み、心のケアが必要な方は、心理カウンセリング浦にお越しください。
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