同僚が人格障害かも?パーソナリティ障害をもつ同僚との上手なつき合い方
職場の人間関係で疲れる…どんなに頑張っても理解できない
「同じチームで働いているはずなのに、一緒に仕事するたびにぐったり…」「相手の言動に振り回されて、気づけば自分のペースを乱されてばかり」——そんな悩みを抱えていませんか? もし、その同僚が実は人格障害(パーソナリティ障害)の特性を持っているとしたら、単なる「性格の不一致」では片づけられない問題が潜んでいるのかもしれません。
とはいえ、「同僚」という立場では上司ほどの権限もなく、指示や評価をすることは難しいですよね。でも、だからこそ コミュニケーションの仕方を少し変えるだけで、あなた自身のストレスを軽減し、関係を良好に保つ 可能性がぐっと広がります。
この記事では、相手の特性を理解したうえでの具体的な対処法や、自分を守るセルフケアまでを丁寧に解説しています。「なぜこんなに疲れるのか」「どうして相手はこうなるのか」と行き詰まっている方に向け、少しでも負担を減らし、心軽やかに働けるヒントをお届けできれば幸いです。あなたが今日からできる小さな工夫が、大きな変化の第一歩になるかもしれません。
愛知県名古屋市の心理カウンセラー 浦光一
目次
- なぜ“同僚”にとって人格障害への理解が大切なのか
- 同僚が直面しがちな具体的な悩み
2-1. 「一緒に仕事すると疲れる…過剰な感情の起伏で振り回される」
2-2. 「アイデアや成果を横取りされるなど、自己中心的な行動に苦しむ」
2-3. 「相手の否定的思考に巻き込まれて、自分も落ち込んでしまう」
2-4. 「周囲に悪影響を及ぼすトラブルメーカーを誰も注意できない」 - 同僚としての基本スタンス:相手と自分の間に境界線を引く
- 人格障害の特性を持つ同僚への具体的アプローチ
4-1. 自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic Personality Disorder)
4-2. 境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder)
4-3. 依存性パーソナリティ障害(Dependent Personality Disorder)
4-4. 回避性パーソナリティ障害(Avoidant Personality Disorder)
4-5. 反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder) - 同僚として実践できるコミュニケーション術とセルフケア
5-1. 記録の習慣と客観的な事実の共有
5-2. アサーティブな伝え方を身につける
5-3. 周囲を巻き込む:チーム全体で取り組む意義
5-4. 自分を守るセルフケア:感情のコントロールとサポートの確保 - 組織のリソースや専門家と連携する重要性
- まとめ:小さな行動が人間関係と職場を変える
1. なぜ“同僚”にとって人格障害への理解が大切なのか
管理職や上司の立場なら、部下の指導や人事考課などで人格障害の特性を意識するシーンが多いでしょう。一方で「同僚」の立場の場合、指示・命令する関係ではないため、相手の問題行動を直接修正できるわけではありません。しかし、同じチーム内で協力して業務を進めたり、デスクが隣同士で日々コミュニケーションを取らざるを得ない状況では、関わり方一つで自分の心的負担が大きく変わるというのが現実です。
- どうして人格障害を持つ同僚とのコミュニケーションが難しいのか?
- 感情の起伏が激しかったり、自己中心的な言動が多いと、周囲に理解されない孤独感やイライラが積み重なりやすい。
- 「同僚」という対等な立場ゆえ、指導や評価をするわけでもないため、問題行動があっても積極的に介入しづらい。
- とはいえ、日常業務で協力が必要だったり、雑談レベルでもストレスを感じる瞬間が多々ある。
こうした状況に陥っている方は、「あの人さえいなければ仕事も楽なのに…」と悩んでいるかもしれません。しかし、人格障害自体は「性格が悪い」や「努力不足」だけでは説明できない複雑な問題です。だからこそ、相手の特性を理解したうえでコミュニケーションの工夫をすることが、あなた自身のストレス軽減や、職場全体の雰囲気改善につながる可能性があります。
2. 同僚が直面しがちな具体的な悩み【事例】
ここでは、人格障害を持つ同僚との関係で起こりがちな悩みを具体的にピックアップし、あなた自身が実際に感じているかもしれない不安や戸惑いに焦点を当てていきます。思い当たる場面が一つでもあれば、後ほど解説する対処法が役立つかもしれません。
※本記事で紹介している事例は、いずれもプライバシーを最優先に考慮し、個人が特定されないように配慮したうえで掲載しています。具体的には、当事者の同意を得たうえで、一部の属性や背景を変更したり、複数のケースを参考にして再構成したりすることで、個人や企業を特定できないように工夫しています。読者の皆さまが安心して事例に触れられるよう、守秘義務とプライバシー保護を徹底して取り組んでおりますので、安心してお読みいただければ幸いです。
2-1. 「一緒に仕事すると疲れる…過剰な感情の起伏で振り回される」
事例:
- プロジェクトの進行中、ちょっとしたミスをきっかけに「あなたがもっとサポートしてくれていたら!」と激しく責められたり、翌日には「やっぱりごめんね」と急に優しくなったりする。
- 周囲としては、いつ怒りを爆発されるかわからない緊張感がずっと続き、業務どころではない状況に陥る。
あなたの感情:
- 「あの人の気分に振り回されて仕事に集中できない」
- 「自分に原因があるのか? でも、ここまで豹変されるのは理解できない…」
2-2. 「アイデアや成果を横取りされるなど、自己中心的な行動に苦しむ」
事例:
- 会議中に自分が提案したアイデアを、あたかも自分の手柄のように語られ、上司に「よくやった!」と褒められる。同僚はまるで自分が全力で考えたかのように振る舞い続けるため、本当の貢献が認められない。
- ミーティング後に「私が言い出したことだよね?」と軽く指摘すると、「そんな小さいことにこだわるなよ」と開き直られ、逆にこっちが気まずくなる。
あなたの感情:
- 「努力を踏みにじられた気分になって、やる気が消えていく」
- 「周りも気づいていそうなのに、誰も何も言わない…」
2-3. 「相手の否定的思考に巻き込まれて、自分も落ち込んでしまう」
事例:
- 「私なんて何をやってもうまくいかない」と、ネガティブな言葉を常に吐いている同僚。明るく励ましても聞く耳を持たず、むしろ「そんなの無理だよ」と否定される。
- 最初は心配して色々手を差し伸べたが、何度やっても「自分なんか…」と言われ、疲弊。周りに愚痴ると、「関わらないほうがいいよ」と言われるが、放っておくのも気が咎める。
あなたの感情:
- 「相手の自己否定が強すぎて、こちらの意欲まで削がれる」
- 「見捨てるのはかわいそうだけど、自分が巻き込まれて落ち込むのは避けたい…」
2-4. 「周囲に悪影響を及ぼすトラブルメーカーを誰も注意できない」
事例:
- 周りの人を挑発したり、陰口を叩いたりして、チームの連携を乱す人がいる。しかし、上司や人事が積極的に動いてくれず、誰も対処できないまま空気が悪化している。
- ときには暴言や嘘で他者を陥れる行為もあるが、直接注意すると逆恨みされるリスクがあり、見て見ぬふりをする人も多い。
あなたの感情:
- 「なぜ会社は何もしないの? こんな状況で働き続けるのは無理かも…」
- 「自分が声を上げたら逆恨みされそうだし、どうにもできない」
3. 同僚としての基本スタンス:相手と自分の間に境界線を引く
このような状況に陥っている場合、同僚として最初に意識したいのは「相手の問題」と「自分の問題」を分ける境界線を明確にすることです。人格障害の特性を持つ相手は、ときに感情や行動が過剰になりがちで、それをすべて受け止めてしまうとあなた自身が疲弊してしまいます。
- 境界の例:
- 「相手が勝手に怒るのは相手の課題。私は私で、正しい情報を提供し、冷静に対処する」
- 「ネガティブな発言を聞き続けるのはつらいけど、自分のメンタルを守るために一定の距離を置くのは悪いことではない」
相手を救うために奔走しすぎると、逆にあなたが巻き込まれてメンタルを崩す恐れがあります。「ここまでは協力できるけど、ここから先は相手自身が乗り越えなければならない」というラインを自分の中で設定すると、過度な責任感や罪悪感を軽減できます。
4. 人格障害の特性を持つ同僚への具体的アプローチ
「管理職」とは違い、「同僚」には指導や評価の権限がありません。そのぶん、強制力を伴うアクションを起こしにくい反面、フラットな関係からのサポートができるという利点もあります。ここでは、代表的なパーソナリティ障害の特性を持つ人への対応策を、同僚視点で整理します。
4-1. 自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic Personality Disorder)
-
よくある同僚としての悩み:
- 自分の功績を主張しすぎる。同じ成果でも「自分が一番貢献した」とアピールする。
- 他人の手柄を横取りする、もしくは他人のミスを誇大に言いふらす。
- ちょっとの批判にも激しく反発し、場の空気が悪くなる。
-
同僚としてできること:
- 事実ベースで共有する
- 「このアイデアは私と○○さんで一緒に考えたよね」と、成果に対して複数人の関与を明確に記録やメールで残す。
- 過度に「あなたはすごい!」と持ち上げすぎず、他のメンバーの功績も同時にアピールする。
- 適度に称賛を加えつつ、境界を示す
- 自己愛性の方は「完全に否定される」と感じると猛反発するが、少し承認を与えると落ち着く場合がある。
- ただし、持ち上げすぎると横暴になりがち。あくまで「○○さんのここが助かったよ。でも、××さんのサポートも大きかったよね」とバランスを取る。
- 感情的にならず、“こうすると助かる”を伝える
- 「あなたはおかしい」と否定するのではなく、「○○をもう少し共有してくれると一緒に仕事がしやすい」と行動面で要望を出す。
- 事実ベースで共有する
👉 「自己愛性パーソナリティ障害の特徴について詳しく解説」を読む
4-2. 境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder)
-
よくある同僚としての悩み:
- 些細なことで極端に落ち込み、「あなたが私を嫌っている」と攻撃的になることがある。
- 翌日は急にフレンドリーになったり、情緒が安定しなかったりして疲れる。
- 職場の噂話やLINEグループで感情を爆発させ、周囲を巻き込んで混乱を招く。
-
同僚としてできること:
- バリデーション(validation)を意識
- 「そんなふうに感じるのはつらいよね」と、一旦相手の感情を認める。それだけでも相手の攻撃性が和らぐことがある。
- ただし、相手の要求をすべて受け入れる必要はなく、距離を保つことも重要。
- 一貫した態度で接する
- 相手が感情的になっても、こちらが極端に優しくしたり、逆に冷たく突き放したりすると「見捨てられ不安」を刺激する可能性がある。
- なるべくフラットな口調と態度を心がけ、「仕事上の連携はきちんとする」けれどプライベートまで深入りしすぎない。
- 周囲や専門家と連携する
- 感情の起伏があまりに激しく業務に支障が出る場合、人事や産業医に相談することも視野に。個人レベルでの解決が難しいケースが多い。
- バリデーション(validation)を意識
👉 「境界性パーソナリティ障害の特徴について詳しく解説」を読む
4-3. 依存性パーソナリティ障害(Dependent Personality Disorder)
-
よくある同僚としての悩み:
- 何かと「手伝ってください」「自分では無理です」と言われ、どんどん業務が回ってくる。
- やんわり断っても「見放された」と感じてさらに不安になり、くっついてくる。
- チーム全体に甘えが広がり、誰かが常にこの人のフォローをしないと仕事が進まない。
-
同僚としてできること:
- 適度なサポートと明確な線引き
- 「ここまでは私も協力できるけど、これ以上はあなた自身がやらないといけない」とはっきり伝える。
- 最初は小さなステップでも「自分でできた!」を体験させるように仕向ける。
- 過度に付き合わない
- 依存されると気分が良いと感じる人もいるが、それは自分の首を絞める結果になりかねない。うまく断るスキルも大切。
- 一緒に考える姿勢を見せる
- いきなり「自分でやって」と突き放すと、相手がますます追い詰められる。困ったときは「どう進めればいいと思う?」と質問し、相手自身に考えさせる習慣をつける。
- 適度なサポートと明確な線引き
👉 「依存性パーソナリティ障害の特徴について詳しく解説」を読む
4-4. 回避性パーソナリティ障害(Avoidant Personality Disorder)
-
よくある同僚としての悩み:
- チームで意見を求めても「ちょっと…」と黙り込み、一向に参加しない。
- 飲み会やイベントにも一切顔を出さず、人間関係の形成が難しい。
- 「せっかく一緒に頑張りたいのに」という気持ちが空回りして疲れる。
-
同僚としてできること:
- 安全な場を提供する
- いきなり大勢の前で発言させるのではなく、1対1のときに「この件、どう思う?」と小さく意見を引き出す。
- 小さな提案でも「助かったよ」と伝え、批判より肯定を優先する。
- 社交の強要は避ける
- 回避性の人は批判や失敗を極度に恐れる傾向がある。無理に飲み会や社交イベントへ誘っても、逆にプレッシャーになる。
- 「もしよかったら参加しない?」と声をかける程度に留め、断られても気にしすぎない。
- 日常的なやり取りを地道に重ねる
- たとえばチャットツールやメールで業務連絡をまめに行い、相手が安心して質問や相談できる雰囲気を作る。
- 安全な場を提供する
👉 「回避性パーソナリティ障害の特徴について詳しく解説」を読む
4-5. 反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder)
-
よくある同僚としての悩み:
- 物や金銭の横領、他人の手柄を平然と奪うなど、ルールを破る行為が見られる。
- 人を利用することに罪悪感がないように見え、ときには嘘や脅しで支配しようとする。
- 「この人と関わるとトラブルに巻き込まれる」という恐怖感があるが、上司や人事が迅速に動いてくれない場合、被害が拡大する。
-
同僚としてできること:
- ルールや記録を徹底する
- 嘘や不正行為が疑われるなら、やり取りを必ずメールや書類で残し、口頭だけで済ませない。
- 自分の手柄や成果も明確に記録しておくことで、相手に奪われないよう対策する。
- 早めに上司・人事・法的機関へ相談
- 反社会的行為にまで及ぶ可能性があるため、個人の努力では限界がある。
- 証拠を確保し、産業医や人事部門、場合によっては弁護士などの専門家の力を借りる。
- 感情論よりも事実で対峙
- 「あなたが嫌い!」と感情をぶつけても相手には響かない。具体的な事例を列挙し、冷静に「これはルール違反です」と伝えるしかない。
- ルールや記録を徹底する
👉 「反社会性パーソナリティ障害の特徴について詳しく解説」を読む
その他のパーソナリティ障害の種類と特徴
その他にも、職場で見られる人格障害(パーソナリティ障害)について、パーソナリティ障害の種類と特徴(DSM-5)について整理して詳しく解説しました。人格障害の種類と特徴について詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
5. 同僚として実践できるコミュニケーション術とセルフケア
ここからは、タイプ別アプローチに加えて、同僚としてすぐに実践できるコミュニケーションの工夫や、あなた自身のセルフケアについて解説していきます。
5-1. 記録の習慣と客観的な事実の共有
- 同僚同士のやり取りにも議事録やチャット履歴を残す
- 例えば、チーム内でタスクを決めるとき、必ず共有ドキュメントやメールを通じて「誰が何をいつまでにやるか」を明確にしておく。
- こうすることで、自分の貢献や相手の過剰な主張を後から検証できる。
- もしトラブルが起こったら早めに上司や第三者を交えて共有
- 「こんなことがあったので困っています」と柔らかく切り出し、客観的な資料(ログやメール)を見せる。
5-2. アサーティブな伝え方を身につける
- “相手を尊重しつつ、自分の意見も尊重する”アサーティブコミュニケーションは、人格障害を持つ人とのやり取りだけでなく、職場全般の関係向上に有効
- 例:
- 「あなたの提案も理解しているけど、私はこの部分をこう考えている。お互いどう折り合いをつけられるかな?」
- “Iメッセージ”を使う:「私は○○だと感じる」という言い方で、相手を責めないが自分の感情を明確にする。
5-3. 周囲を巻き込む:チーム全体で取り組む意義
- 「あの人は大変だから」と個別に抱え込むのではなく、困ったときはチームや上司に相談し、協力体制を作る
- スーパーバイザーやリーダーと話し合い、「こういう特性のある方だから、業務分担はこうしよう」と決める場合もある。
- 周囲が同じ認識を持てれば、あなたが一人で苦しむ必要は減る。
5-4. 自分を守るセルフケア:感情のコントロールとサポートの確保
- 感情コントロール法:
- マインドフルネスや深呼吸など、心が乱れたときに自分をリセットできる方法を身につける。
- 客観的に自分の感情をとらえる「メタ認知」の習慣を作る。(「あ、今私はイライラしているんだな」と気づく)
- サポートの確保:
- 信頼できる別の同僚や友人、家族に自分の悩みを相談する。
- 社内の産業医やカウンセリングサービス、EAP(従業員支援プログラム)があれば積極的に利用する。
6. 組織のリソースや専門家と連携する重要性
どれだけ工夫しても、同僚として個人レベルで解決が難しいケースがあります。人格障害の特性が強く表れ、業務や周囲のメンタルに多大な支障が出ている場合は、組織や専門家を巻き込むことをためらわないでください。
- 上司・人事部・産業医に相談:
- 「このままだとチームの士気が下がり、私自身もメンタルが限界」と事実とともに伝える。
- 第三者が入ることで、客観的な評価や対処策(部署異動、教育プログラムなど)が検討される可能性が高まる。
- 社内で解決が難しければ公的機関や専門家へ:
- 反社会性パーソナリティ障害など、法的トラブルが絡む場合には早めに労働基準監督署や弁護士と連携することも視野に入れる。
7. 小さな行動が人間関係と職場を変える
同僚として、人格障害の特性を持つ方と向き合うのは簡単ではありません。日々のやり取りで受けるストレスは相当なものでしょうし、組織や上司が積極的に関わってくれない場合、「なぜ私ばかり苦しむのか」 と感じることもあるかもしれません。しかし、以下のステップを少しずつ実践してみるだけで、あなたの負担を軽くし、職場をより健康的にする可能性は十分にあります。
-
相手と自分の境界を明確にする
- 相手の感情や行動をすべて背負い込まない。サポートしすぎず、放置もしすぎない。
-
特性別アプローチを理解する
- 自己愛性・境界性・依存性など、それぞれに有効なコミュニケーションのコツがある。
-
アサーティブコミュニケーションを実践し、記録を残す
- 感情的に対立するのではなく、事実や行動にフォーカス。
- 言った言わないの争いを避けるため、必ずメールやチャットで確認を残す。
-
チームや社内リソースを積極的に活用する
- 同僚一人で抱え込まず、上司・人事・産業医などに早めに相談する。
- 必要に応じて専門家の助言を取り入れ、組織として協力体制を築く。
-
自分のセルフケアを最優先に考える
- 相手を「治そう」とするのではなく、自分自身の心と体を守る術を学ぶ。
- マインドフルネスやカウンセリングなどでストレスコントロールを習慣化する。
人格障害(パーソナリティ障害)を持つ同僚がいることで、職場が一気に混沌とし、頑張りが報われないように感じることもあるでしょう。けれども、正しい知識と少しの工夫があれば、状況を改善する糸口は必ず見つかります。何より、自分自身ができる行動を起こすことで、「私にもまだやれることがある」 と前向きに思えるようになるかもしれません。周りを変えるのは容易ではありませんが、一歩踏み出すだけでも、あなたや周囲の人たちの心がずっと軽くなるはずです。どうか、あきらめずに行動を始めてみてください。あなたの小さな行動が、職場全体の人間関係と生産性を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
でも、無理はせず、
ゆっくりと一歩一歩
進んでいきましょう。
パーソナリティ障害に関する職場の人間関係のストレスと仕事の悩みを解決する方法
職場で「ちょっと困った人」と感じる同僚や上司がいる場合、その背景には人格障害(パーソナリティ障害)の特性が隠れているかもしれません。トラブルが絶えない、意見の衝突が多い、あるいは周囲への配慮が極端に欠けている——これらの問題が続けば、個人のメンタルヘルスだけでなく、組織全体の生産性にも大きな影響を及ぼします。
40年にわたる心理カウンセラーとしての現場経験から見えてきたのは、「相手を変えようとするのではなく、正しい知識を身につけて適切に対応する」ことの大切さ。この記事では、職場でよく見られるパーソナリティ障害のサインから、具体的な対応策、そして自分自身を守るストレスマネジメントまでをわかりやすく解説します。まずは、あなたの身近に起こる「困った状況」を改善するためのヒントを、一緒に探ってみましょう。
👉 「パーソナリティ障害に関する人間関係のストレスと仕事の悩みを解決する方法」を読む
パーソナリティ障害の問題別・状況別【対応ガイド】
職場や家庭、恋人関係など、日常のさまざまな場面で生じる衝突やコミュニケーションの行き違い。「もしかして、自分(または相手)が人格障害かもしれない…」と感じたとき、その不安や疑問を抱えたまま一人で悩んでいませんか?
人格障害(パーソナリティ障害)は、単なる「性格の問題」ではなく、本人や周囲の人々に深刻な影響を与える可能性があります。しかし、正しく理解し、適切な対策をとることで、関係性や日常生活は大きく改善できるのです。
この記事では、心理学初心者でもわかりやすいように、人格障害が引き起こす問題を「職場」「家庭」「パートナー関係」「子育て」「口癖」「思考パターン」など状況別に解説。さらに、セルフチェックや具体的なコミュニケーション術、専門家による治療やサポート情報まで網羅しています。自分や身近な人の悩みを少しでも軽くするために、まずは正しい知識を一緒に学んでみましょう。
関連する論文・参考文献・URLまとめ
下記は、職場における人格障害(パーソナリティ障害)の特性や対人関係の問題について理解を深めるための代表的な文献やオンラインリソースです。記事中の話題に関連した分野(職場のメンタルヘルス、人格障害の概要、対人スキル、ストレスマネジメントなど)からピックアップしました。
1. 学術文献
-
American Psychiatric Association. (2013).
Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (5th ed.). Washington, DC: American Psychiatric Association.- 人格障害を含む精神障害の診断基準を示す国際的なマニュアル。各パーソナリティ障害の特徴が整理されている。
-
Linehan, M. M. (1993).
Cognitive-Behavioral Treatment of Borderline Personality Disorder. New York: The Guilford Press.- 境界性パーソナリティ障害に特化した治療法「DBT(弁証法的行動療法)」の確立者による代表的著書。対人関係や感情調整の問題に関する詳しい解説がある。
-
Gunderson, J. G. (2014).
Handbook of Good Psychiatric Management for Borderline Personality Disorder. Arlington, VA: American Psychiatric Association Publishing.- 境界性パーソナリティ障害の管理と治療に関する臨床ガイド。仕事場面への応用や周囲の対応策も一部で示唆されている。
-
Millon, T., & Davis, R. D. (1996).
Disorders of Personality: DSM-IV and Beyond (2nd ed.). New York: John Wiley & Sons.- パーソナリティ障害研究の第一人者テオドア・ミロンによる著書。各人格障害の理論的背景や特徴を詳述。
-
Beck, A. T. (1990).
Cognitive Therapy of Personality Disorders. New York: The Guilford Press.- パーソナリティ障害における認知療法の応用を解説。思考の歪みに着目し、対人トラブルの根本要因を探るヒントが多い。
2. オンラインリソース・機関ウェブサイト
-
国立精神・神経医療研究センター
- https://www.ncnp.go.jp/
- 日本における精神・神経疾患研究の中心的機関。パーソナリティ障害を含むさまざまな精神疾患に関する情報が得られる。
-
厚生労働省:こころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
- https://kokoro.mhlw.go.jp/
- 企業や働く個人に向けたメンタルヘルス情報が掲載されている。職場のストレスやハラスメントについての対策・相談先なども紹介。
-
NIMH(アメリカ国立精神衛生研究所)
- https://www.nimh.nih.gov/health/topics/borderline-personality-disorder
- 境界性パーソナリティ障害をはじめ、各種精神疾患の概要や治療法を公的にまとめている。英語リソースだが信頼性が高い。
-
APA(アメリカ心理学会)
- https://www.apa.org/
- 心理学全般の学術情報や最新研究が公開されている。職場のストレスマネジメントや対人スキルに関する記事も充実。
-
Mayo Clinic(メイヨークリニック)
- https://www.mayoclinic.org/
- パーソナリティ障害を含む各種疾患に関する解説、症状や治療法、周囲の対応策などを分かりやすく紹介している。
3. 関連トピックに関する補足
-
職場ハラスメントに関するガイドライン
- 厚生労働省の「職場のパワーハラスメント対策総合サイト」:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972_00001.html- 職場でのパワハラ(パワーハラスメント)定義や対策事例、相談先などがまとまっている。
- 厚生労働省の「職場のパワーハラスメント対策総合サイト」:
-
職場メンタルヘルス全般
- EAP(従業員支援プログラム)導入事例などを通じ、人格障害を含む精神疾患のある社員のサポート体制を構築している企業も増えている。早期発見・早期介入が重要。
心理士/ユング心理学者/心理カウンセラー/統合失調症研究/夢分析研究 /
◆日本ユング心理学研究所会員
◆日本カウンセリング学会会員
◆日本応用心理学研究所ゼミナール会員
◆中部カウンセラースクールジャスティス総合教育センター修了
心の問題に寄り添う心理学を学ぶなら「心理カウンセリング浦」。心理学の専門家がわかりやすく解説します。自分を知り、心を整えるためのヒントを豊富に紹介。人生を変える新たな気づきと未来への一歩をお届けします。毎日のヒントが、きっと見つかります。
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