雑念障害(雑念恐怖症)
強迫性障害の症状に悩んでいる時に良く見られる症状として雑念恐怖と言われているものがあります。
これは例えば勉強や仕事をしている時に雑念が頭に浮かび、勉強や仕事が思うようにはかどらないと感じ悩んでしまうという症状になります。
人一倍、完全欲の強い神経質性格の人間は何事に対しても完全を求めやすい傾向にあるものなのです。
薬物療法
抗不安剤と抗うつ薬の2種類があります。
抗不安薬
別名緩和精神安定剤(マイナートランキライザー)と呼ばれ、一般的に安定剤と言われるものです。
その作用は、不安を軽減する薬です。
その他、鎮静作用、眠気作用、筋肉の緊張の弛緩作用など、いくつかの働きがあります。
抗うつ薬
抗うつ薬には、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SSRI、SNRIと言われる
4つの種類があります。
それぞれに特徴や違い、副作用や問題点があります。
最近よく使用されるSSRIは、選択的にセロトニンに働く作用があり、副作用が少ないと言われ、神経症(不安障害)にも効果があると言われています。
薬物療法の問題点
近年はSSRIが登場した事で、神経症の治療に多くの薬物が使用されるようになり、神経症の治療が、地元のクリニックや心療内科で広く受けられるようになりました。
しかし反面、あまりにも神経症の症状を薬物で除去しようという風潮が高まり、様々な問題が生じています。
薬を使用する場合、「不安をなくすこと」「症状をなくすこと」を最終の目標にするのではなく、患者さんは、「不安を乗り越えて生活を立て直していくための補助手段として薬を位置づける」ことが大切です。
ここに、患者さんの本来の根本的な回復力を発揮させる鍵があります。
精神療法
森田療法には、独自の「絶対臥辱」という治療法を含む入院療法と、外来治療があります。
「絶対臥辱」というのは、患者を一週間外界から遮断し、ひとつの部屋に閉じ込め寝たきりにして、食事や洗面のほかいっさい気晴らしをさせないというものです。
こうすることによって、それまでの不安や苦悩とじかに向き合い、自分のなかにある活動欲を自覚します。
その後、作業療法に入り、事実に立脚してものごとを見、考え、行動することを学びます。
現在では、施設維持の困難や患者側の時間的な制約から、入院森田療法を行う病院は減って、外来治療が主流になっています。
筆者 心理カウンセラー 浦
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