自分自身のセルフケアと人生設計
パートナー(夫婦、恋人)が人格障害かも…そんなときこそ自分自身のセルフケアが重要な理由
パートナーが人格障害(パーソナリティ障害)を抱えているかもしれない――そう感じはじめると、多くの方は相手のために何とかしてあげたい、関係を修復したいと思いながら、いつの間にか自分自身の生活や健康を後回しにしてしまいがちです。確かに、パートナー(夫婦、恋人)の行動や感情に振り回されることで、不安や怒り、混乱といった強いストレスを受ける状況が続くと、「自分のことなんて考える余裕がない」「私が支えてあげなきゃ」と視野が狭くなるのは自然なことかもしれません。しかし、あなた自身の心と身体がボロボロになってしまえば、相手を支えるどころか日常生活すらまともに営めなくなってしまうでしょう。
そこで本ページでは、「自分自身のセルフケアと人生設計」をテーマに、どのように自分の心身を守りながら人生を見直し、再設計していけばよいのかを考えていきます。パーソナリティ障害を抱えるパートナーとの関係を続けるにせよ、あるいは関係を終わらせるにせよ、まずはあなたが自分の健康と幸福を優先し、冷静に判断できる状態を取り戻すことが大切です。ここでは、あなたが実際に直面してきたであろう悩みやエピソードを交えながら、ステップを踏んだ具体的なセルフケアの方法、そして今後の人生設計(ライフデザイン)の考え方をわかりやすく解説していきたいと思います。
1. なぜセルフケアが必要なのか
「相手のために」がいつの間にか「自分を追い詰める」になっていないか
パートナー(夫婦、恋人)が境界性パーソナリティ障害の疑いがあるAさん(女性)は、同棲中の彼氏から「いつでもそばにいてほしい」「僕を見捨てないで」と迫られ続けていました。最初は「この人には私の助けが必要だ。私しかいないんだ」と健気に頑張っていたものの、彼の要求はどんどんエスカレートしていき、少しでも友人と会えば「浮気しているんだろう」と疑われたり、Aさんが仕事で残業になれば「本当は嫌いなんだろう」と泣きわめかれたり…。気づけばAさんは、彼に縛られた生活を送り、友人関係も疎遠になり、仕事にも支障が出るほど精神的に疲弊していたと言います。
Aさんのように、パートナーを支えたい一心で相手の不安や攻撃性を受け止め続けていると、いつの間にか「相手が喜ぶこと=自分の義務」のように感じてしまうことがあります。人間は「相手を喜ばせること」で自分の価値を確かめようとする傾向があるからです。しかし、その結果として自分の生活や健康がおびやかされ、さらにはパートナーとの関係性までより悪化してしまっては本末転倒。だからこそ、セルフケアが必要になるのです。
※本記事で紹介している事例は、いずれもプライバシーを最優先に考慮し、個人が特定されないように配慮したうえで掲載しています。具体的には、当事者の同意を得たうえで、一部の属性や背景を変更したり、複数のケースを参考にして再構成したりすることで、個人や企業を特定できないように工夫しています。読者の皆さまが安心して事例に触れられるよう、守秘義務とプライバシー保護を徹底して取り組んでおりますので、安心してお読みいただければ幸いです。
セルフケアとは何か
セルフケアという言葉を聞くと、「自分勝手に振る舞うこと」「相手を放置すること」とネガティブに捉える方もいるかもしれません。しかし、本来のセルフケアは「自分の心身を大切にし、健康を維持するために意識的に行う行動や習慣」のことを指します。具体的には、しっかり休養をとる、好きな趣味を楽しむ、カウンセリングを受けるなど、多岐にわたります。パートナーを見捨てるための行為ではなく、むしろ「自分のエネルギーを維持し、長期的に見て相手とも向き合える状態をつくる」ために欠かせないステップなのです。
たとえば、同じように境界性のパートナーと暮らすBさん(男性)は、「最初は自分が犠牲になればいい」と覚悟を決めていましたが、数か月も経たないうちに不眠や食欲不振に悩まされるようになりました。それを心配した友人に勧められ、Bさんは週末に一人で散歩をする時間を確保したり、軽い運動を始めたりしたところ、少しずつ気持ちに余裕が生まれるようになり、パートナーの感情の起伏にも以前ほど強く巻き込まれなくなったといいます。
このように、セルフケアは決してわがままな行為ではなく、「自分の健康を守ることで、必要なときにパートナーとも正面から向き合える」ための大切な土台になるのです。
※本記事で紹介している事例は、いずれもプライバシーを最優先に考慮し、個人が特定されないように配慮したうえで掲載しています。具体的には、当事者の同意を得たうえで、一部の属性や背景を変更したり、複数のケースを参考にして再構成したりすることで、個人や企業を特定できないように工夫しています。読者の皆さまが安心して事例に触れられるよう、守秘義務とプライバシー保護を徹底して取り組んでおりますので、安心してお読みいただければ幸いです。
2. ストレスマネジメントの基本
ストレスサインを見逃さない
人格障害(パーソナリティ障害)を抱えるパートナーとの生活では、ストレスの原因(ストレッサー)がたくさん存在します。パートナーの情緒不安定さや攻撃性、衝動的な金銭トラブルなどによって、あなた自身が緊張状態に置かれる機会がとても多いでしょう。そこでまず意識したいのが、「自分のストレスサインをきちんと認識する」ということです。
ストレスサインは人によってさまざまですが、たとえば以下のような症状が表れることがあります。
- 身体面: 頭痛、胃痛、不眠、めまい、倦怠感など
- 精神面: 不安感の増大、イライラ感、うつ気分、集中力の低下など
- 行動面: 暴飲暴食、過度な飲酒や喫煙、衝動買い、人との接触を避けるなど
これらの症状が続いている場合、すでにストレスが高まっている可能性が高いです。「きっとそのうち治まるだろう」と放置すると、さらに悪化してうつ病や適応障害につながるケースもあります。自分のストレスサインにいち早く気づき、対処できるようになることがセルフケアの第一歩と言えます。
「小さなリフレッシュ」を積み重ねる
ストレスが溜まっているとき、人は「旅行に行きたい」「何日も休みが欲しい」といった大掛かりな方法を求めがちです。しかし、実際には仕事や家事、育児など、長期休暇を簡単には取れない状況も多いでしょう。そんなときこそ、日常生活の中でこまめにリフレッシュする方法を見つけることが重要です。
日常生活の中でストレスを解消する方法として具体的には、以下のようなアプローチが挙げられます。
●深呼吸やストレッチ
日常の合間に1分でもいいので、ゆっくり深呼吸をする癖をつけるだけでも、自律神経を整える効果があります。肩や首周りをほぐすストレッチを取り入れるとさらにリラックス効果が高まります。
●短時間の散歩や軽い運動
10分程度の散歩やヨガ、簡単な筋トレなどを行うと、血行が促進され、頭がクリアになります。体を動かすとストレスホルモンが軽減されるという研究結果もあります。
●好きな音楽やアロマを取り入れる
寝る前に音楽を聴く、好きな香りを楽しむといった方法は、手軽で気分転換に効果的です。
●軽いセルフマッサージ
ハンドクリームやオイルを使い、自分で手や足をマッサージして血行を良くするだけでも、意外と疲れが抜けやすくなります。
こうした「小さなリフレッシュ」を日常生活に積み重ねるだけで、ストレスの蓄積をある程度抑えられることがあります。この他にも、あなた自身がリラックスして安心できる習慣を取り入れることで、常にストレスにさらされた生活から解放されるきっかけがつかめるかもしれません。もちろん、それでも厳しい状況が続くなら、専門家へ相談する勇気も持ちましょう。
3. 自分の人生を見直す「ライフデザイン」の視点
「相手中心の生活」に支配されないために
パートナーに依存されたり、逆に暴力的な言動を受けたりすると、つい日常のすべてが「パートナーの機嫌を損ねないように」「問題を起こさないように」という方向へ傾いてしまいがちです。しかし、「相手中心の生活」にずっと囚われていると、あなた自身の将来や夢、希望が置き去りになりかねません。
回避性パーソナリティ障害のパートナーを持つCさん(女性)は、夫が「外に出るのが怖い」「働きたくても面接が恐ろしい」と常に躊躇していたため、生活費をすべてCさんが稼ぐ状況が続いていました。Cさん自身も最初は「私が支えれば夫もいつか心を開いてくれるはず」と思っていましたが、年月が経つにつれ「このままずっと私が家族を支えていくの?」「私の夢はどうなるの?」と焦りや不安を感じ始めました。カウンセリングで「まずは自分の将来について考えることが大切だよ」と言われ、改めて「夫のため」と思い込んで犠牲にしていた自分の人生を見直すきっかけを得たそうです。
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ライフデザイン(人生設計)とは何か?
ライフデザインという言葉は、「自分がどんな人生を歩みたいのか」「将来どんな姿になりたいのか」を見据え、それに向けた具体的な計画やステップを描くことを指します。仕事や家族、健康、趣味、学習など、多岐にわたる要素をバランスよく組み合わせて「自分らしい生き方」を追求する考え方です。
もちろん、パートナー(夫婦、恋人)が人格障害の可能性を抱えている状況では、先が見えない不安も大きいでしょう。しかし、だからこそ「この先数年、どのように過ごしたいか」「もしパートナーとの関係が続くなら、どのような形が理想か」「もし関係を手放すとしても、自分はその後どう生きたいのか」をじっくり考えてみることが大切です。
ポイントは、「すべてを一気に決める必要はない」ということ。最初は漠然としたイメージでも構いません。「将来は静かな環境で自分のペースで働きたい」「海外旅行ができるくらいの余裕を持ちたい」といった願望からスタートし、少しずつ現実的な行動に落とし込んでいきます。たとえば「資格を取得したい」「職場を変えたい」「親の近くに引っ越したい」といった具体的なプランを検討してみると、視界が広がります。
4. 境界線(バウンダリー)を意識した生活設計
「相手に巻き込まれすぎない」ための環境づくり
人格障害を持つパートナー(夫婦、恋人)との生活では、どうしても感情の波やトラブルに振り回されやすくなります。そこで重要なのが「境界線(バウンダリー)」をしっかり保つことです。境界線とは、「ここから先は相手の課題」「ここまでは自分の責任」といった境目を明確にする考え方を指します。
●経済的な境界線
たとえばパートナーが金銭問題を起こしがちな場合、まずは家計を完全に共同管理にするのではなく、あなた自身の口座や貯金は別に確保しておくこと。勝手に引き出されたり、使い込まれたりしないように注意が必要です。
●時間的な境界線
境界性や依存性の強いパートナーだと、「いつもそばにいてほしい」「夜中でも電話に出てほしい」と求められ続ける場合があります。しかし、あなたが休息を取れないような状況は長続きしません。「夜は〇時以降は連絡しない」「週末は自分の趣味やリラックスにあてる時間を守る」など、具体的なルールづくりが大切です。
●精神的な境界線
「相手の不安や怒りは私がすべて背負わなくてはいけない」と思い込まないこと。相手が感情をぶつけてきても、「それはあなたの感情であって、私のせいではない」と心の中で切り分ける練習をすることで、少しずつ冷静さを保ちやすくなります。もちろん相手を完全に無視するわけではなく、「相手の感情」と「自分の責任」をしっかり区別するというイメージです。
具体的な事例:Dさん夫婦の場合
Dさんの妻は自己愛性パーソナリティ障害の傾向があり、常に称賛や注目を求め、ちょっとした指摘にも激しく怒りを爆発させるタイプでした。Dさんは妻の評価を保つために仕事帰りの時間をすべて妻の話を聞く時間に充て、食事や家事もすべて引き受けていました。しかし、あるときDさんは「このままでは自分自身が壊れる」と感じ、心理カウンセリングを受けることに。
そこで「まずは週に1回、あなたが自分の時間を持つことから始めましょう」というアドバイスをもらい、Dさんは意を決して妻に伝えました。「週のうち〇曜日の夜は、自分のための時間として1人で過ごしたい。あなたをないがしろにするつもりはないけど、僕自身も休息が必要だ」と。初めのうちは妻に激しく責められましたが、Dさんは毅然とルールを守り続けました。すると妻のほうも、少しずつDさんを尊重せざるを得なくなり、結果的にDさんは趣味や友人との交流を再開することができたそうです。
※本記事で紹介している事例は、いずれもプライバシーを最優先に考慮し、個人が特定されないように配慮したうえで掲載しています。具体的には、当事者の同意を得たうえで、一部の属性や背景を変更したり、複数のケースを参考にして再構成したりすることで、個人や企業を特定できないように工夫しています。読者の皆さまが安心して事例に触れられるよう、守秘義務とプライバシー保護を徹底して取り組んでおりますので、安心してお読みいただければ幸いです。
5. 将来を見据えた行動プランの作成
続けるか、離れるか… どちらにせよ必要な準備
パートナー(夫婦、恋人)が人格障害を抱えている場合、「関係を続けるべきか、それとも別れるべきか」という重大な選択に直面することがあります。たとえば既に暴言・暴力がエスカレートしている、経済的なトラブルが深刻化しているなど、危険やダメージが大きい場合は「離れる」選択を検討せざるを得ないでしょう。一方で、パートナー自身が治療やカウンセリングに前向きになり、長期的なサポートを受ける体制が整うなら、「関係を続けながら少しずつ改善を図る」選択もあり得ます。
どちらの道を選ぶにしても、あなた自身が「自分はどう生きたいのか」を考えるうえで、以下のような行動プランを作成しておくと冷静な判断がしやすくなります。
●現状の問題点と優先順位を洗い出す
- 金銭面、住居の問題、子どもがいるなら育児や教育の問題、暴力の有無など、直面している課題を書き出し、どれが最優先か考える。
- たとえば「まず子どもの安全を確保する」「家計が破綻しないようにする」といった優先順位を明確にするだけでも、次に取るべき行動が見えやすくなります。
●サポート体制を確認する
- もし離れることを視野に入れるなら、実家や友人、行政の一時保護施設など、緊急時に身を寄せられる先を確保する。または弁護士や心理カウンセラーといった専門家に相談しておく。
- 関係を続ける場合でも、あなた一人で支えるのは限界があります。心理カウンセリングや精神科受診、家族や友人の協力など、外部の支援を受け取れる体制をなるべく整えましょう。
●数か月後、1年後、3年後の理想像を描く
- 数か月後にどのような状況でありたいか(例:パートナーが医療機関に通い始めている、自分が仕事を休職してリフレッシュするなど)。
- 1年後、3年後に仕事や住環境はどうなっていたいか。子どもがいるなら、どんな育児サポートが必要になりそうか。具体的なイメージを持ち、そこから逆算して今すべきことを整理する。
感情的になったときこそ立ち止まる
パートナーの言動に激しく揺さぶられている最中は、どうしても衝動的な判断をしがちです。「もう耐えられない、離婚だ!」「自分が悪いんだから一生我慢しよう…」と極端な結論に飛びつく前に、一度深呼吸して「自分の行動プラン」に立ち返りましょう。そこに書き出した優先順位やサポート先を確認し、「いま、最善の手段は何だろう」と考えるだけでも冷静さを取り戻すきっかけになります。
6. 小さな行動から始めよう:セルフケアとライフデザインの一歩
具体的なステップ例
✔︎一日に数分でも「自分の時間」を確保する
仕事や家事の合間、あるいはパートナーが不在のときなど、5分でも10分でもいいので好きな音楽を聴く、好きな飲み物を味わう、軽いストレッチをするなど、あなただけの時間を意識的につくる。
それを「私はわがままをしている」と感じず、「自分を大切にするための当たり前の行為」と考えてみてください。
✔︎自分の気持ちを日記やノートに書き留める
感情が混乱しているときは、頭の中で考えていることを言葉にするだけでストレスがやわらぐことがあります。特にパートナーから傷つけられた言葉や行動、自分が感じたことを率直に書き出すことで、客観的に状況を見られるようになります。
✔︎小さな夢や目標を立ててみる
「今月中に1冊好きな本を読む」「次の休日には短い散歩をして写真を撮る」など、ハードルが低いもので構いません。自分のやりたいことを見つけて、実践してみることがライフデザインの第一歩です。
✔︎信頼できる人と繋がる
家族や友人、あるいは心理カウンセラーやメンタルヘルスの専門家など、自分が心を開いて話せる相手を一人でも持つようにしましょう。孤立してしまうと、状況を客観的に見るのが難しくなります。
✔︎長期目標も漠然と考えてみる
「いつか実家の近くへ引っ越して安心して暮らしたい」「資格を取ってキャリアアップしたい」「海外に短期旅行してみたい」など、少し先の未来に向けた希望や計画を、自分に許可する気持ちで思い描いてみましょう。
7. あなたの人生を大切にしながらパートナーとの関係を見つめる
パートナー(夫婦、恋人)が人格障害を抱えていると知ると、「私がいなければこの人はダメになってしまうんじゃないか」「関係を続けるも地獄、離れるも地獄だ」と思い詰めてしまう方も多いでしょう。そのような状況であなたが苦しんでいるのは、決してあなただけが弱いからではなく、相手との関係性が本来対等ではなくなってしまっているからです。だからこそ「自分自身をケアし、ライフデザインを考える」ことは、あなたが再び主体的に生きるための鍵となります。
特に、以下のような姿勢を大切にしてみてください。
「私の幸せも大事にしていいんだ」と認める
パートナーがどんな状態であっても、あなたには幸せに生きる権利があります。自分の幸福を後回しにしすぎると、やがて心身のバランスを崩し、パートナーとの関係も余計に悪化するかもしれません。
「完璧に支えよう」としない
パーソナリティ障害は、本人が自覚し治療に取り組まない限り、周囲だけでどうこうできるものではありません。あなたができるのは、必要なサポートを提案しつつ、自分を守るための境界線を引くことです。
「少しずつ変えていく」意識を持つ
大きな変化や決断は、一気に成し遂げるのは難しいものです。生活習慣を少し変える、専門家に相談する、周囲に打ち明ける――そんな小さなステップを積み重ねていくうちに、視界が開けてくる可能性があります。
「自分だけの人生の目標」を失わない
パートナーがいる、いないにかかわらず、あなた自身の人生にはあなた自身の夢や希望があります。関係のなかで傷ついた心を癒しながら、自分が本当にやりたいこと、行きたい場所、なりたい姿を思い出してみてください。
この記事を読みながら、「私にはそんな余裕はないよ」「現実はもっと厳しい」と感じる方もいるかもしれません。それでも、セルフケアとライフデザイン(人生設計)は、どんな状況にあっても少しずつ始めることができます。そして、もし本当に限界を感じるなら、あなたが一人ですべてを背負わなくてもいいのだということを覚えておいてください。家族や友人、専門家、行政や支援団体など、さまざまな形で助けを得る道はあります。
セルフケアとライフデザインを通じて、あなたがもう一度「自分らしさ」を取り戻し、笑顔で生活できる日がくるよう心から願っています。たとえ状況が簡単に変わらなくても、あなた自身が小さな一歩を踏み出すことで、明日への見え方が変わるはずです。どうか自分の未来をあきらめず、あなたの人生を大切にしてください。あなたの幸せを守ることは、結果的に周囲の人を守ることにも繋がるのです。自分を愛し、いたわり、そして必要なら誰かに手を差し伸べてもらうことを、どうか恐れずにいてください。応援しています。
「もしかして、パートナーは人格障害かも?」その疑問で苦しんでいませんか。
恋人や夫婦関係の中で、思いがけない衝突や極端な感情のやり取りが絶えず、「なぜこんなに話が通じないのだろう……」「私のせいなのかもしれない……」と一人で抱え込んでしまっている方は多いのではないでしょうか。
特に、境界性・自己愛性・反社会性・回避性など、さまざまなタイプの人格障害が疑われるとき、相手をどう支えればいいのか、あるいは関係を続けるべきかどうかと迷い、疲れ果ててしまうことも珍しくありません。
しかし、あなたのその“悩み”や“疲れ”は決してあなただけの問題ではありません。
専門家や周囲のサポートを上手に活用しながら、相手の行動や心理を正しく理解し、必要な境界線を保つことで、少しずつ自分の心を取り戻すことは可能です。
このページでは、パートナーが人格障害(パーソナリティ障害)を抱えているかもしれないと感じたときに、
- どんな特徴があるのか
- どう接すればよいのか
- もし限界を感じたら、どんな選択肢や支援先があるのか
などを、心理学初心者の方にもわかりやすくまとめています。
「愛しているのに、どうしてこんなにつらいの?」
「この関係から抜け出すにはどうしたらいいの?」
そんな思いで苦しむ方に寄り添い、少しでも気持ちが軽くなるきっかけになれば幸いです。
あなた一人で抱え込まず、自分を大切にしながら、相手との関わり方を見つめ直してみませんか。
ぜひ最後まで読み進めて、今のあなたに必要なヒントを見つけてください。あなたの心が少しでも穏やかになり、選択の幅が広がるよう、心を込めて情報をお届けします。
👉 「パートナー(夫婦・恋人)が人格障害のときの対応策」を読む
人格障害の問題別・状況別ガイド
職場や家庭、恋人関係など、日常のさまざまな場面で生じる衝突やコミュニケーションの行き違い。「もしかして、自分(または相手)が人格障害かもしれない…」と感じたとき、その不安や疑問を抱えたまま一人で悩んでいませんか?
人格障害(パーソナリティ障害)は、単なる「性格の問題」ではなく、本人や周囲の人々に深刻な影響を与える可能性があります。しかし、正しく理解し、適切な対策をとることで、関係性や日常生活は大きく改善できるのです。
このガイドでは、心理学初心者でもわかりやすいように、人格障害が引き起こす問題を「職場」「家庭」「パートナー関係」「子育て」「口癖」「思考パターン」など状況別に解説。さらに、セルフチェックや具体的なコミュニケーション術、専門家による治療やサポート情報まで網羅しています。自分や身近な人の悩みを少しでも軽くするために、まずは正しい知識を一緒に学んでみましょう。
①さらに深く学びたい方へ『人格障害の口癖と特徴』シリーズ全10巻
ここまで読んで、「具体的にはどんな“口癖”や“考え方”が見られるの?」「実際の言動から、より深く理解したい!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、「人格障害の口癖と特徴シリーズ」全10巻 です。
境界性や自己愛性、回避性など、さまざまな人格障害について、それぞれの言葉・態度・思考パターンを具体例とともにわかりやすく解説。専門用語が苦手な方でも読みやすい構成になっているので、心理学初心者の方にもぴったりです。
人間関係をスムーズにするヒントや、自分の中にある「こう思ってしまう理由」が見えてくるかもしれません。“どこかで聞いたことのある口癖”や“誰かに当てはまりそうな特徴” を知ることで、コミュニケーションやセルフケアの選択肢が広がるはず。
↓ 下記のページをチェックして、「人格障害の口癖と特徴」シリーズ全10巻を一覧でご覧ください↓
人格障害(パーソナリティ障害)の口癖と特徴を学べる10冊【心理学の本】
②さらに深く学びたい方へ『人格障害の治療法』シリーズ全10巻
「最近、誰とも深く関わりたくない気持ちが強くなってきた…」
仕事や学校、友人関係で少しずつ距離を感じ始めたあなた。もしかすると、その背後にはパーソナリティ障害という見えない壁が存在しているかもしれません。
例えば、常に完璧を求めて自分を追い込んだり、人との関わりを避けて孤立しがちになったり…。これらの行動の裏には、深い心理的な理由が隠れていることが多いのです。
「人格障害の治療法」シリーズは、こうした複雑な心の問題を症状の理解から具体的な回復方法まで、丁寧に解説する全10巻の心理学書です。
- 「なぜ自分は完璧主義に陥ってしまうのか?」
- 「人との距離を置くことで得られる安心感とは?」
- 「どのようにして自己肯定感を取り戻すのか?」
各巻では、特定のパーソナリティ障害に焦点を当て、その言葉・態度・思考パターンを具体的な事例とともにわかりやすく紹介しています。初心者でも理解しやすいように専門用語を噛み砕き、実生活に役立つ実践的なアドバイスも満載です。
「自分だけがこんなに苦しんでいるのかもしれない…」と感じている方や、「大切な人が抱える悩みをどうサポートすればいいのか?」と迷っている方にとって、このシリーズは心の支えとなることでしょう。
Kindle版だからこそ、いつでもどこでも手軽に読み進められます。通勤時間やちょっとした休憩時間に、心のメカニズムを理解し、回復への一歩を踏み出してみませんか?
人格障害の治療法シリーズを通じて、「理解すること」が持つ力を実感し、より健やかな人間関係と自己成長を目指しましょう。
↓ 全10巻の詳細はこちらからご覧いただけます↓
人格障害の治療法:パーソナリティ障害の症状と回復方法が学べる10冊【心理学の本】
参考文献・参考資料URLまとめ
本ページ、「パートナー(夫婦・恋人)が人格障害のときの対応策」に関連する参考文献・参考資料として、主に日本国内外で情報を得られるサイトや支援先のURLをまとめました。パートナーの行動や症状、具体的な対処法の学びに役立つだけでなく、カウンセリングや治療機関探しのきっかけにもなる情報が多く含まれています。必要に応じて、ご自身の状況に合わせてご活用ください。
1. 日本国内の公的機関・支援機関
厚生労働省
-
こころの健康情報・相談窓口(厚生労働省)
こころの健康やメンタルヘルスに関する基礎情報、全国の相談窓口や医療機関検索に関するページ。 -
精神疾患等政策情報
精神疾患への施策や関連資料へのリンク。人格障害を含む心の問題について、施策や支援策の概要が確認できる。
自治体の保健所・保健センター
- 各地の保健所・保健センターは、地域のメンタルヘルス相談に対応している場合があります。
- 具体的な窓口一覧は、都道府県・市区町村の公式サイトで「精神保健福祉センター」「こころの相談」「保健所」などのキーワードで検索。
法テラス(日本司法支援センター)
- 法テラス公式サイト
離婚や金銭トラブルなど法的トラブルを抱えている際に、無料相談や弁護士・司法書士の紹介などの支援を受けられる。パートナーシップの破綻やDV被害などに関する相談も可能。
DV・デートDV・配偶者暴力相談関連
-
内閣府:DV相談ナビ
暴力・虐待(DV)に悩んでいる場合の相談先や支援策をまとめている。 -
DV相談プラス
電話・メール・SNSでDVやデートDVに関する相談ができる窓口。秘密は厳守される。
2. 海外の情報(日本語で閲覧できるもの含む)
NIMH(アメリカ国立精神衛生研究所)
- NIMH: Personality Disorders(英語)
人格障害(パーソナリティ障害)全般についての基礎情報が得られる。英語だが、信頼できる専門的な情報源。
WHO(世界保健機関)
- WHO: Mental health(英語)
心の健康全般に関する情報。パーソナリティ障害の解説は英語中心だが、世界的な視点での対策やガイドラインを把握できる。
3. 医療・カウンセリング関連団体
公益社団法人 日本精神神経学会
- 日本精神神経学会 公式サイト
精神疾患に関するさまざまな情報や学術資料を公開している。専門家向けの内容も多いが、治療の基本方針に関する文献が探しやすい。
一般社団法人 日本臨床心理士会 / 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会
-
日本臨床心理士会
カウンセリングや心理療法に関する情報や、全国の臨床心理士の検索システムなどがある。 -
日本臨床心理士資格認定協会
公認心理師や臨床心理士など、専門資格を持つカウンセラーを検索する際に役立つ。
4. NPO・支援団体など
境界性パーソナリティ障害関連
- 【国内で特化した大規模NPOは少ないですが、境界性パーソナリティ障害(BPD)支援の情報を扱う団体・ネットワーク】
- 「BPD家族会」や「当事者会」を名乗る団体が地域ごとに存在する場合があるため、「境界性パーソナリティ障害 当事者会」「BPD 家族会」などのキーワードで検索してみてください。
自助グループ・オンラインコミュニティ
- うつ病や依存症など他の精神疾患メインの自助グループでも、パーソナリティ障害を含むメンタルヘルスの悩みに対応している場合がある。オンライン上のSNSや掲示板などで情報交換が行われていることも多い。
5. 関連書籍情報(入門〜解説書)
※以下の書籍は一例です。実際にはより新しい版や多様な視点の本がありますので、書店や図書館、オンラインストアで「人格障害」「パーソナリティ障害」「境界性」「自己愛性」「反社会性」などのキーワードで検索してみてください。
- 『境界性パーソナリティ障害――正しい理解と治療のために』
(編著:高橋三郎ほか)医学書院 - 『自己愛性パーソナリティ障害――その病理と治療』
(著:坂野雄二)金剛出版 - 『BPD(境界性パーソナリティ障害)のすべてがわかる本』
(著:ジョー・アン・マリンズ 他、翻訳本)など - 『人格障害の時代――現代におけるパーソナリティ障害の理解』
(編著:岡野憲一郎 他)金剛出版
6. DV・家族問題などの総合相談サイト
-
全国女性シェルターネット
民間のシェルターやDV被害者の保護施設、情報を提供するネットワーク。 -
全国子ども家庭支援センター協議会
子どもへの悪影響が心配な場合、家庭問題や虐待相談に応じる施設・支援先が見つかることもある。
7. おわりに
上記のURLや情報はあくまで参考例です。実際にアクセスしてみると、「思ったより情報が古い」「自分の地域では対象外」と感じることもあるかもしれません。とはいえ、こうした公的機関や専門家団体、支援団体の公式サイトを入り口にして、さらに詳しい情報や地域密着型の相談先を見つける手がかりにしていただければと思います。
パートナーが人格障害の可能性を抱えている場合は、どのような支援が受けられるのか、どの治療法が考えられるのか、そしてあなた自身がどう振る舞えばよいのか――不安や疑問が尽きないことでしょう。まずはこのページで紹介したサイトや文献を足がかりに、専門家や各種相談窓口を探してみてください。情報を集め、自分なりに理解を深めることで、少しずつ前に進む意欲や心の余裕を取り戻していただけることを願っています。応援しています。
心理士/ユング心理学者/心理カウンセラー/統合失調症研究/夢分析研究 /
◆日本ユング心理学研究所会員
◆日本カウンセリング学会会員
◆日本応用心理学研究所ゼミナール会員
◆中部カウンセラースクールジャスティス総合教育センター修了
心の問題に寄り添う心理学を学ぶなら「心理カウンセリング浦」。心理学の専門家がわかりやすく解説します。自分を知り、心を整えるためのヒントを豊富に紹介。人生を変える新たな気づきと未来への一歩をお届けします。毎日のヒントが、きっと見つかります。
【ご挨拶】
愛知県名古屋市中川区の古民家にカウンセリングルームを作りました。
心理カウンセリングのセラピーを通して、心の援助を約40年続けてまいりました。
こころの悩み、心のケアが必要な方は、心理カウンセリング浦にお越しください。
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