パートナー(夫婦・恋人)が人格障害だと感じたら最初に考えること
パートナーが人格障害(パーソナリティ障害)だと感じたら最初に考えること
もし、パートナーの言動に「どうも普通ではない違和感」を抱き、それが一度や二度のすれ違いやケンカというレベルを超えていると感じたとき、多くの方はまず「自分が悪いのか、相手がおかしいのか」「いったいどうすればこの苦しみから抜け出せるのか……」と頭を抱えるのではないでしょうか。実際、「パートナーがもしかしたら人格障害(パーソナリティ障害)かもしれない」と思い始めるのは、すでに関係が深刻なダメージを受けているケースが多いものです。ここでは、そんな状況に立たされたときに「最初に考えるべきこと」についてお伝えしていきます。自分自身が混乱の渦中にあるときこそ、まずは足元を固め、自分を守るための姿勢を確認することが何よりも大切です。
「自分だけがおかしいのではないか」と疑わない
周囲との温度差に苦しむ…
パートナー(夫婦、恋人)と二人きりでいるときに限って、理不尽な言いがかりや攻撃的な態度を向けられる…。しかし、いざ第三者がいる場面では嘘のように優しく振る舞う。そんな極端なギャップに戸惑った経験はないでしょうか。「どうして自分にだけこんなひどい態度をとるの?」と悩み、それを友人や家族に話しても「〇〇さんは外では良い人に見えるよ」「あなたの勘違いじゃないの?」と言われるばかり。結果的に「自分が大げさに騒いでいるだけかもしれない」「私が神経質すぎるのかもしれない」と、自分を責めてしまうケースは珍しくありません。
実は、パーソナリティ障害を抱えている(あるいは抱えている可能性のある)パートナーには、外面が良く、身近な相手にだけ激しい怒りや冷たい態度を向けるタイプが少なくありません。これは、たとえば自己愛性パーソナリティ障害のパートナーが「自分の評判やイメージを保つために、社交の場では魅力的に振る舞う」一方で、もっとも近しい存在には支配的・攻撃的な面を露わにする、というようなケースです。あなたが受けている苦痛は、決して誇張でも思い過ごしでもなく、実際に起きている問題なのです。
もしあなたが「周囲の人が信じてくれない」「パートナーとの生活の実態をわかってもらえない」と感じているのであれば、まずは「私だけが悪いわけではない」「私だけが狂っているわけでもない」と自分に言い聞かせてみてください。客観的に見れば「異常」な言動を、パートナーがあなただけに向けているのだとしたら、それはあなたが大げさに騒いでいるからではなく、相手の人格的な問題や病理が原因である可能性が高いのです。
「自分を守る」ことを最優先に考える
心身への影響を見逃さない
パートナー(夫婦、恋人)が人格障害であるかもしれないという疑いを抱いたとき、多くの方は「相手をどうにかして助けたい」「二人の関係を修復したい」と考えるものです。もちろん、愛情があるからこそ相手に向き合おうとする気持ちは尊いものです。しかし、同時に意識しておかなければならないのは、「まずはあなた自身を守る」という視点です。パートナーがどんなに苦しんでいようとも、あなたの心や身体がすり減り、限界を超えてしまえば、結果的に相手を支えることも関係を修復することも不可能になってしまいます。
あなたは、以下のような状況に心当たりはありませんか?
- 朝から晩までパートナーの感情の起伏に振り回され、気が休まる暇がない
- パートナーの不機嫌や暴言を恐れて、家に帰るのさえ憂鬱になる
- 常に緊張状態が続き、眠れなくなったり食欲が失せたりしている
- 胸の苦しさや頭痛、吐き気など、身体の不調が出てきているのに病院へ行く時間や気力がない
- 「こんな自分はダメだ」と自分を責め続け、抑うつ的になっている
もしひとつでも思い当たることがあれば、あなたの心身はすでにかなりのストレスを抱えている可能性があります。パートナーへの対応策を考える以前に、あなたがまず一息つける環境や時間を確保すること、健康状態をチェックすることが優先課題です。たとえば、実家や友人宅に数日だけ身を寄せて体を休める、仕事の休みを取って一人で外出してみる、あるいは医療機関や心理カウンセリングに足を運んでみる――そうした「あなた自身のケア」のための行動を、まず最初に検討してみてください。
境界線を認識する
人格障害(パーソナリティ障害)のパートナーと向き合うとき、特に意識したいのが「境界線(バウンダリー)」の大切さです。「相手を助けたい」「変わってほしい」という気持ちが強いほど、いつの間にか相手の問題を「自分が解決しなければならない」かのように抱え込んでしまうことがあります。しかし、本来はパートナー本人が向き合うべき問題まで背負い込んでしまうと、あなたが疲弊してしまうだけでなく、相手も「自分で問題を解決する力」を学ぶ機会を失ってしまいます。
例えば、パートナーの衝動的な浪費癖や暴力的言動などを「私が我慢すれば済む」「私が注意すれば治る」と思い込んでしまうと、実際には何度注意しても改まらないどころか、あなたへの依存や責任転嫁が強まる場合が多いのです。ここで大切なのは、「相手がどんな問題を抱えていようとも、すべてを自分が背負わなくていい」と自覚することです。もちろん、適切にサポートや助言をすることは素晴らしい姿勢ですが、その結果があなたの犠牲の上に成り立っているのであれば、やがて破綻が訪れるでしょう。
「すぐに別れるべきかどうか」は早計に決めなくていい
決断には時間と情報が必要
パートナー(夫婦、恋人)が人格障害かもしれないと気づいたとき、多くの方がすぐに頭をよぎるのは「こんな状態なら別れたほうがいいのか、それとも関係を続けるべきか」という問題です。しかし、この決断はあなたの人生にとって重大なものですから、早急に結論を出す必要はありません。むしろ、混乱がピークに達しているときに衝動的な判断をしてしまうと、「本当はもっと他に方法があったかもしれない」と後々後悔する可能性もあります。
実際に、以下のような状況にある方は少なくないでしょう。
- 子どもがいるため、簡単に離婚や別れはできない
- 経済的にパートナーに依存しており、いきなり家を出るのは難しい
- パートナーが普段は優しく、良いときは本当に素敵な人なので踏み切れない
- 一度は見限りかけたが、パートナーが「もう一度やり直したい」と泣いて縋ってきた
このような複雑な状況では、感情が乱される一方で、実際に行動しようとしても「自分の判断は正しいのか」と迷いが生じ、結局何も決断できないままストレスだけが溜まっていく――ということになりがちです。ですから、まずは「今は結論を急がなくてもいい」と自分に許可を与えましょう。そのうえで、パートナーの言動やあなた自身の心の動き、そして専門家や周囲のサポート体制などをしっかり見極める時間を持つことをおすすめします。
決断をサポートする材料を集める
「別れるかどうか」は焦って結論を出すものではありませんが、何も考えずにただ時間をやり過ごすのも得策ではありません。大切なのは、いつか必要になるかもしれない決断のために材料を集めておくことです。具体的には以下のようなアクションが考えられます。
日記やメモをつける
- パートナーとどのような会話をし、どんなトラブルや衝突があったのか。あなた自身が感じた気持ちや身体症状、相手の反応などを簡単に記録しておくと、後から状況を客観的に振り返りやすくなります。
- 「あのときは自分が悪かったかも」と思い直してしまう人でも、客観的な記録があることで見え方が変わることがあります。
情報収集をする
- パーソナリティ障害に関する書籍やネット記事、専門家の解説などに目を通し、相手の状態や特徴、対応策について基本的な知識を身につけます。
- ただし、情報は玉石混交であるため、なるべく信頼できる専門家の著作や医療機関の公式サイトなどを参考にするようにしましょう。
相談先をリストアップしておく
- 心理カウンセラーや精神科医、地域の相談機関、法律専門家(弁護士や法テラスなど)など、困ったときに頼れる場所を事前に探しておくと安心感が違います。
- また、同じような悩みを抱える家族の会や支援団体などがあれば参加を検討してみるのも一つの手です。
「もし別れる場合」の段取りを把握しておく
- 離婚や別居、引っ越しを考える場合には、住居や子どもの学校、生活費などの問題が出てきます。それらを大まかにイメージしておくことで、いざというとき落ち着いて行動しやすくなります。
- とりあえず「離れる」という選択を視野に入れるだけでも、気持ちが少し楽になることがあります。
こうした材料を整えておくと、「どうしてももう無理だ」と思った瞬間に衝動的に動くのではなく、「どのような手順を踏めばいいか」「誰を頼ればいいのか」が明確になり、一旦、心を落ち着けることに役立ちます。これらの行動を続けることが、最良の決断を下しやすくなるきっかけになるかもしれません。
誰かに相談することをためらわない
孤立がいちばん危険
パートナー(夫婦、恋人)が人格障害の可能性を抱えているとき、当事者と周囲の人との間で認識が大きく異なることは珍しくありません。「パートナーがこんなにひどいことをするなんて信じられない」という反応や、「夫婦(カップル)の問題なんだから他人に口出しされる筋合いはない」とシャットアウトされることもあるでしょう。あるいは「そんなの我慢が足りないだけ」と逆に責められるケースもあります。
このような経験を重ねると、人はどんどん孤立しがちになります。「誰に話してもわかってもらえない」「私の話をまともに聞いてくれる人なんていない」と思い込んでしまうと、ますます精神的な負担は増していき、いざというときにサポートを受ける手段もなくなってしまいかねません。
だからこそ、なるべく早い段階で誰かに相談してみることをおすすめします。友人や家族、あるいは職場の信頼できる同僚でも構いません。すでに否定的な反応を示された経験がある場合でも、すべての人がそうとは限りません。相談できる可能性がありそうな人に、もう一度勇気を出して話してみてはいかがでしょうか。もし周囲の人が当てにならないと思うなら、心理カウンセラーや精神科、保健所、女性相談センター、各種ホットラインなど、専門機関にアクセスしてみるのも手です。そこでは、あなたがこれまで経験してきた悩みを否定されることなく受け止めてくれる可能性が高いはずです。
相談のコツ
初めて誰かに打ち明けるときは、「相手にわかってもらえなかったらどうしよう」という不安が大きいかもしれません。そこで、初めてパートナー(夫婦、恋人)との人間関係の悩みを相談するコツを意識してみましょう。以下のポイントをおさえて相談することで、比較的スムーズに話が進むでしょう。
具体的な事例を挙げる
- 「なんだかすごく辛いんです」という抽象的な表現よりも、「先週こういう出来事があって、私はこう感じた」というエピソードを語るほうが、相手は理解しやすいです。
自分の気持ちを正直に伝える
- 「助けてほしいのか」「ただ話を聞いてほしいのか」「何かアドバイスがあれば教えてほしいのか」など、自分の望むサポートをできるだけ明確に伝えると、相手もどう動いていいかわかりやすくなります。
相手を試す目的で話さない
- 「この人が本当に私のことをわかってくれるかどうか見極めよう」という気持ちが強すぎると、相手の些細な言葉尻に敏感になり、失望感を覚えやすくなります。最初はあくまで「話を聴いてもらう」というスタンスで、少しずつ理解を深めてもらうイメージで臨むとよいでしょう。
自分の「感情」を冷静に把握してみる
感情の嵐のなかで見失うもの
パートナー(夫婦、恋人)が人格障害かもしれないと疑い始めたとき、あなたの心の中では様々な感情が渦巻いているはずです。あなたは、こんな気持ちになったことはありませんか?
- 「相手を可哀想だと思うから助けたい」
- 「どうして自分ばかりこんなにつらい思いをしなくちゃいけないのか、もう嫌だ」
- 「周囲に打ち明けたら『そんな人と別れればいいじゃん』と言われるけど、簡単には踏み切れない」
- 「やっぱり私が至らないから、相手の不満を増幅させているんじゃないか」
- 「こんな関係を子どもに見せ続けるわけにはいかないのに…」
これらの思いが混然一体となって、毎日のように揺さぶられ、冷静な判断ができなくなることは当然です。そこでまず試していただきたいのが、「自分の感情を整理する」作業です。といっても、難しいことをする必要はなく、ノートやメモアプリなどにシンプルに「今の気持ち」を書き出してみるだけでも効果的です。
感情を書く・言葉にする
たとえば、こんな風に書いてみてください。
- 「今、私はすごく悲しい気持ちになっている。その理由は、あの人から『お前は無駄な存在だ』と言われたから。私はそれが不当な言葉だと感じている」
- 「今の私は怒りを抱えている。なぜなら、あの人が約束を破ったのに開き直って私を責めてきたからだ。私はそれを理不尽だと思っている」
- 「一方で、あの人に対してまだ愛情を感じている。離れる決断をするのが怖い。子どもを片親にするのも不安でたまらない」
このように、自分が抱えている感情を「怒り」「悲しみ」「恐れ」「罪悪感」「あきらめ」といったキーワードに分解してみることで、自分が何に対してどんな思いを持っているかが少しずつ見えてきます。感情を言葉にすることで、漠然とした不安や苦痛が「正体のあるもの」として整理され、多少なりとも自己客観視しやすくなるのです。
もし危険を感じたら、ためらわずに避難を
暴力や脅迫の有無を確認する
ここまで読んで、「パートナーが人格障害かもしれないけれど、まだ何とか話し合いや専門家の力で解決の可能性を探りたい」という方も多いでしょう。しかし、中にはすでに身体的・精神的暴力が深刻なレベルに達している場合もあり、「命の危険を感じる」「このままでは取り返しのつかないことになる」といった状況も考えられます。
もし少しでも「危ない」と思ったら、まずは一時的にでも安全を確保することが最優先です。具体的には、以下のような行動を検討してください。
信頼できる親族や友人の家に身を寄せる
- 「大げさな」と思うかもしれませんが、一度でも暴力や脅迫を受けている場合には、慎重すぎるくらいでちょうど良いのです。あなたが安全を確保することが第一です。
シェルターや一時保護施設を利用する
- 地域によっては、配偶者からの暴力やDV被害に対応する公的機関があり、緊急時に泊まれる場所を提供しているケースがあります。また、民間の支援施設やNPOが運営するシェルターもあります。
警察に連絡する
- 相手が家のドアをこじ開けようとしたり、つきまとい行為をやめないなどの緊急性があれば、迷わず110番してください。暴力の被害があるのに「家族の問題」として処理されがちだった昔と比べ、近年はDVやストーカー行為などへの対応が進んでいます。
パーソナリティ障害が背景にある暴力だからといって、あなたが我慢する理由には決してなりません。どのような事情があっても、身体的・精神的な安全を脅かす行為は許されるものではないのです。
【まとめ】小さな一歩から始める
「自分だけがおかしいのではないか」と疑わない
外の顔と内の顔が全く違うパートナーに悩まされることは、よくあることです。あなたが感じている違和感や苦痛を無視しないでください。
「自分を守る」ことを最優先する
相手がどんなに大切でも、あなた自身の安全や健康が損なわれてしまえば元も子もありません。身体や心が疲弊しきっていると感じたら、休息や助けを求めることをためらわないで。
「すぐに別れるべきかどうか」は急いで結論を出さなくてもいい
決断は大きいものですから、焦る必要はありません。まずは情報収集や記録、周囲のサポートを得る準備をすることで、冷静な判断を下しやすくなります。
誰かに相談し、孤立しない
一人で抱え込んでいると客観的な視点を失いがちです。信頼できる人や専門家に話を聞いてもらうことで、道が開ける可能性があります。
感情を整理し、自己理解を深める
自分が何に対して怒りや悲しみを感じ、どうして離れられずにいるのかを言葉にしてみましょう。問題の所在を明確にすると、次のステップが見えやすくなります。
危険を感じたらすぐ行動を
暴力や脅迫があるなら、ためらわずに避難してください。命や安全にかかわる状況では、相手に対する思いよりもあなたの身を守ることが先決です。
どこから始めてもいい
ここに挙げたポイントを、どの順番で取り組むかは人それぞれですし、一気に全部を実行しようとする必要もありません。大切なのは「小さくても具体的なアクションを起こす」ことです。たとえば、「一日5分だけ自分の気持ちをノートに書き出す」「信頼できる友人にメールを送ってみる」といった些細なステップでも、思考の堂々巡りから抜け出し、自分の感情や行動をコントロールする感覚を取り戻すきっかけになるでしょう。
専門家との連携を視野に入れる
また、パートナー(夫婦、恋人)が人格障害かもしれないという状況では、専門家と連携することが非常に有効です。精神科医や臨床心理士、心理カウンセラーなどは、パーソナリティ障害を含む様々な精神的な問題のメカニズムや対応策を熟知しています。パートナー本人が抵抗を示す場合でも、あなた一人が相談に行くことで、「どのようにコミュニケーションをとればいいのか」「自分の精神的ダメージをどう軽減すればいいのか」といった貴重なアドバイスを得られるはずです。
さらに、DVや深刻な金銭トラブルが絡む場合は、法律の専門家(弁護士)やケースワーカーなどに相談することで、より具体的なサポートを受けることができます。「大事になるのが怖い」「相手が怒って余計に状況が悪化するかも」と不安になるのは当然ですが、そのまま放置することで問題が自然に解決する可能性は極めて低いといえます。一人きりで抱え込むことで孤立感が深まり、あなた自身がますます心身のバランスを崩してしまうリスクも高まるでしょう。
次のステップへ
このページでは、「パートナーが人格障害だと感じたら最初に考えること」について、ポイントをいくつか挙げてきました。あなたが今どのような状況に置かれていて、何を感じ、どんな行動を取れるのかは人それぞれ違います。大切なのは、どんな小さな一歩でも構わないので、とにかく「自分のためにできることを始める」ことです。
もしあなたがこれまで「相手のために」「関係を守るために」という思いで動いてきたのなら、次は「自分を守るために」「自分の人生を大切にするために」行動してみてください。パートナーが人格障害を抱えているということは、確かに大きな困難を伴います。しかし、だからといってあなたが完全に無力というわけではありません。自分を守り、冷静に状況を見極め、専門家や周囲のサポートを上手に利用しながら、少しでも負担を軽減する方法を探していきましょう。
次のページでは、より具体的な「人格障害のパートナーとの関わり方の基本原則」について掘り下げていきます。人格障害の方とコミュニケーションをするときに意識したいポイントや、ありがちな落とし穴、そして「境界線(バウンダリー)」の具体的な引き方などをご紹介していきます。引き続き読み進めていただくことで、あなたが今まさに直面している状況に対処するためのヒントを得られるはずです。あなた自身の心と生活を最優先に考えながら、一緒に次のステップに進んでいきましょう。あなたがこの道のりを歩む中で、少しでも安心できる時間が増えることを心から願っています。応援しています。
「もしかして、パートナーは人格障害かも?」その疑問で苦しんでいませんか。
恋人や夫婦関係の中で、思いがけない衝突や極端な感情のやり取りが絶えず、「なぜこんなに話が通じないのだろう……」「私のせいなのかもしれない……」と一人で抱え込んでしまっている方は多いのではないでしょうか。
特に、境界性・自己愛性・反社会性・回避性など、さまざまなタイプの人格障害が疑われるとき、相手をどう支えればいいのか、あるいは関係を続けるべきかどうかと迷い、疲れ果ててしまうことも珍しくありません。
しかし、あなたのその“悩み”や“疲れ”は決してあなただけの問題ではありません。
専門家や周囲のサポートを上手に活用しながら、相手の行動や心理を正しく理解し、必要な境界線を保つことで、少しずつ自分の心を取り戻すことは可能です。
このページでは、パートナーが人格障害(パーソナリティ障害)を抱えているかもしれないと感じたときに、
- どんな特徴があるのか
- どう接すればよいのか
- もし限界を感じたら、どんな選択肢や支援先があるのか
などを、心理学初心者の方にもわかりやすくまとめています。
「愛しているのに、どうしてこんなにつらいの?」
「この関係から抜け出すにはどうしたらいいの?」
そんな思いで苦しむ方に寄り添い、少しでも気持ちが軽くなるきっかけになれば幸いです。
あなた一人で抱え込まず、自分を大切にしながら、相手との関わり方を見つめ直してみませんか。
ぜひ最後まで読み進めて、今のあなたに必要なヒントを見つけてください。あなたの心が少しでも穏やかになり、選択の幅が広がるよう、心を込めて情報をお届けします。
👉 「パートナー(夫婦・恋人)が人格障害のときの対応策」を読む
人格障害の問題別・状況別ガイド
職場や家庭、恋人関係など、日常のさまざまな場面で生じる衝突やコミュニケーションの行き違い。「もしかして、自分(または相手)が人格障害かもしれない…」と感じたとき、その不安や疑問を抱えたまま一人で悩んでいませんか?
人格障害(パーソナリティ障害)は、単なる「性格の問題」ではなく、本人や周囲の人々に深刻な影響を与える可能性があります。しかし、正しく理解し、適切な対策をとることで、関係性や日常生活は大きく改善できるのです。
このガイドでは、心理学初心者でもわかりやすいように、人格障害が引き起こす問題を「職場」「家庭」「パートナー関係」「子育て」「口癖」「思考パターン」など状況別に解説。さらに、セルフチェックや具体的なコミュニケーション術、専門家による治療やサポート情報まで網羅しています。自分や身近な人の悩みを少しでも軽くするために、まずは正しい知識を一緒に学んでみましょう。
①さらに深く学びたい方へ『人格障害の口癖と特徴』シリーズ全10巻
ここまで読んで、「具体的にはどんな“口癖”や“考え方”が見られるの?」「実際の言動から、より深く理解したい!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、「人格障害の口癖と特徴シリーズ」全10巻 です。
境界性や自己愛性、回避性など、さまざまな人格障害について、それぞれの言葉・態度・思考パターンを具体例とともにわかりやすく解説。専門用語が苦手な方でも読みやすい構成になっているので、心理学初心者の方にもぴったりです。
人間関係をスムーズにするヒントや、自分の中にある「こう思ってしまう理由」が見えてくるかもしれません。“どこかで聞いたことのある口癖”や“誰かに当てはまりそうな特徴” を知ることで、コミュニケーションやセルフケアの選択肢が広がるはず。
↓ 下記のページをチェックして、「人格障害の口癖と特徴」シリーズ全10巻を一覧でご覧ください↓
人格障害(パーソナリティ障害)の口癖と特徴を学べる10冊【心理学の本】
②さらに深く学びたい方へ『人格障害の治療法』シリーズ全10巻
「最近、誰とも深く関わりたくない気持ちが強くなってきた…」
仕事や学校、友人関係で少しずつ距離を感じ始めたあなた。もしかすると、その背後にはパーソナリティ障害という見えない壁が存在しているかもしれません。
例えば、常に完璧を求めて自分を追い込んだり、人との関わりを避けて孤立しがちになったり…。これらの行動の裏には、深い心理的な理由が隠れていることが多いのです。
「人格障害の治療法」シリーズは、こうした複雑な心の問題を症状の理解から具体的な回復方法まで、丁寧に解説する全10巻の心理学書です。
- 「なぜ自分は完璧主義に陥ってしまうのか?」
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- 「どのようにして自己肯定感を取り戻すのか?」
各巻では、特定のパーソナリティ障害に焦点を当て、その言葉・態度・思考パターンを具体的な事例とともにわかりやすく紹介しています。初心者でも理解しやすいように専門用語を噛み砕き、実生活に役立つ実践的なアドバイスも満載です。
「自分だけがこんなに苦しんでいるのかもしれない…」と感じている方や、「大切な人が抱える悩みをどうサポートすればいいのか?」と迷っている方にとって、このシリーズは心の支えとなることでしょう。
Kindle版だからこそ、いつでもどこでも手軽に読み進められます。通勤時間やちょっとした休憩時間に、心のメカニズムを理解し、回復への一歩を踏み出してみませんか?
人格障害の治療法シリーズを通じて、「理解すること」が持つ力を実感し、より健やかな人間関係と自己成長を目指しましょう。
↓ 全10巻の詳細はこちらからご覧いただけます↓
人格障害の治療法:パーソナリティ障害の症状と回復方法が学べる10冊【心理学の本】
参考文献・参考資料URLまとめ
本ページ、「パートナー(夫婦・恋人)が人格障害のときの対応策」に関連する参考文献・参考資料として、主に日本国内外で情報を得られるサイトや支援先のURLをまとめました。パートナーの行動や症状、具体的な対処法の学びに役立つだけでなく、カウンセリングや治療機関探しのきっかけにもなる情報が多く含まれています。必要に応じて、ご自身の状況に合わせてご活用ください。
1. 日本国内の公的機関・支援機関
厚生労働省
-
こころの健康情報・相談窓口(厚生労働省)
こころの健康やメンタルヘルスに関する基礎情報、全国の相談窓口や医療機関検索に関するページ。 -
精神疾患等政策情報
精神疾患への施策や関連資料へのリンク。人格障害を含む心の問題について、施策や支援策の概要が確認できる。
自治体の保健所・保健センター
- 各地の保健所・保健センターは、地域のメンタルヘルス相談に対応している場合があります。
- 具体的な窓口一覧は、都道府県・市区町村の公式サイトで「精神保健福祉センター」「こころの相談」「保健所」などのキーワードで検索。
法テラス(日本司法支援センター)
- 法テラス公式サイト
離婚や金銭トラブルなど法的トラブルを抱えている際に、無料相談や弁護士・司法書士の紹介などの支援を受けられる。パートナーシップの破綻やDV被害などに関する相談も可能。
DV・デートDV・配偶者暴力相談関連
-
内閣府:DV相談ナビ
暴力・虐待(DV)に悩んでいる場合の相談先や支援策をまとめている。 -
DV相談プラス
電話・メール・SNSでDVやデートDVに関する相談ができる窓口。秘密は厳守される。
2. 海外の情報(日本語で閲覧できるもの含む)
NIMH(アメリカ国立精神衛生研究所)
- NIMH: Personality Disorders(英語)
人格障害(パーソナリティ障害)全般についての基礎情報が得られる。英語だが、信頼できる専門的な情報源。
WHO(世界保健機関)
- WHO: Mental health(英語)
心の健康全般に関する情報。パーソナリティ障害の解説は英語中心だが、世界的な視点での対策やガイドラインを把握できる。
3. 医療・カウンセリング関連団体
公益社団法人 日本精神神経学会
- 日本精神神経学会 公式サイト
精神疾患に関するさまざまな情報や学術資料を公開している。専門家向けの内容も多いが、治療の基本方針に関する文献が探しやすい。
一般社団法人 日本臨床心理士会 / 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会
-
日本臨床心理士会
カウンセリングや心理療法に関する情報や、全国の臨床心理士の検索システムなどがある。 -
日本臨床心理士資格認定協会
公認心理師や臨床心理士など、専門資格を持つカウンセラーを検索する際に役立つ。
4. NPO・支援団体など
境界性パーソナリティ障害関連
- 【国内で特化した大規模NPOは少ないですが、境界性パーソナリティ障害(BPD)支援の情報を扱う団体・ネットワーク】
- 「BPD家族会」や「当事者会」を名乗る団体が地域ごとに存在する場合があるため、「境界性パーソナリティ障害 当事者会」「BPD 家族会」などのキーワードで検索してみてください。
自助グループ・オンラインコミュニティ
- うつ病や依存症など他の精神疾患メインの自助グループでも、パーソナリティ障害を含むメンタルヘルスの悩みに対応している場合がある。オンライン上のSNSや掲示板などで情報交換が行われていることも多い。
5. 関連書籍情報(入門〜解説書)
※以下の書籍は一例です。実際にはより新しい版や多様な視点の本がありますので、書店や図書館、オンラインストアで「人格障害」「パーソナリティ障害」「境界性」「自己愛性」「反社会性」などのキーワードで検索してみてください。
- 『境界性パーソナリティ障害――正しい理解と治療のために』
(編著:高橋三郎ほか)医学書院 - 『自己愛性パーソナリティ障害――その病理と治療』
(著:坂野雄二)金剛出版 - 『BPD(境界性パーソナリティ障害)のすべてがわかる本』
(著:ジョー・アン・マリンズ 他、翻訳本)など - 『人格障害の時代――現代におけるパーソナリティ障害の理解』
(編著:岡野憲一郎 他)金剛出版
6. DV・家族問題などの総合相談サイト
-
全国女性シェルターネット
民間のシェルターやDV被害者の保護施設、情報を提供するネットワーク。 -
全国子ども家庭支援センター協議会
子どもへの悪影響が心配な場合、家庭問題や虐待相談に応じる施設・支援先が見つかることもある。
7. おわりに
上記のURLや情報はあくまで参考例です。実際にアクセスしてみると、「思ったより情報が古い」「自分の地域では対象外」と感じることもあるかもしれません。とはいえ、こうした公的機関や専門家団体、支援団体の公式サイトを入り口にして、さらに詳しい情報や地域密着型の相談先を見つける手がかりにしていただければと思います。
パートナーが人格障害の可能性を抱えている場合は、どのような支援が受けられるのか、どの治療法が考えられるのか、そしてあなた自身がどう振る舞えばよいのか――不安や疑問が尽きないことでしょう。まずはこのページで紹介したサイトや文献を足がかりに、専門家や各種相談窓口を探してみてください。情報を集め、自分なりに理解を深めることで、少しずつ前に進む意欲や心の余裕を取り戻していただけることを願っています。応援しています。
心理士/ユング心理学者/心理カウンセラー/統合失調症研究/夢分析研究 /
◆日本ユング心理学研究所会員
◆日本カウンセリング学会会員
◆日本応用心理学研究所ゼミナール会員
◆中部カウンセラースクールジャスティス総合教育センター修了
心の問題に寄り添う心理学を学ぶなら「心理カウンセリング浦」。心理学の専門家がわかりやすく解説します。自分を知り、心を整えるためのヒントを豊富に紹介。人生を変える新たな気づきと未来への一歩をお届けします。毎日のヒントが、きっと見つかります。
【ご挨拶】
愛知県名古屋市中川区の古民家にカウンセリングルームを作りました。
心理カウンセリングのセラピーを通して、心の援助を約40年続けてまいりました。
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