無意識の実在性
ユングは、夢は無意識のマトリクスだという。夢によって、無意識の一端を知る。
無意識は、現代においても、その実在性を重々しく現わす。我々が見る夢は、どんなつまらなそうな夢でも奥深く、無意識と関わっている。無意識は、個人的無意識と普遍的無意識があるという。個人的無意識は、フロイトが述べたようなヒステリーに現れる。個人史の範疇であるが、普遍的無意識は地球史と云えるのだ。動物や原始の時代から、やしなわれた歴史を意味する。古代史や、古典が大切な資料となる。或いは、物語やおはなし等の夢の中にその無意識は見出される。ユングは、神話を重に研究している。
これ等の夢は、ひょっこりと夢に現らわれ、何故こんな夢を見たのだろうと訝しく思うが、その意味、その目的を骨を折って探索することが大切で、味わうのだ。世界いたるところに、おはなしが存在するし、神話が在る。例えば、エジプトの太陽神と日本の神道の太陽神との共通性などである。