加害恐怖について
強迫性障害において、「加害恐怖」は、その症状の代表格です。
加害恐怖は自分の不注意などによって人に危害を与えてしまうのではないかとか、人を傷つけてしまったのではないかと不安になる症状を言います。
強迫神経症の一つの症状で、危害恐怖とか、罪悪恐怖と呼ばれることもあります。
具体的には、刃物などを見ると自分が人を傷つけてしまうのではないかと不安になるといった形で現れてくる症状になります。
加害恐怖の症状の背景には、人を傷つけたり危害を与えたりすることは絶対にあってはならないという考えがあると言って良いと思います。
強迫性障害には、「曝露反応妨害法」という治療方法があります。
これは認知行動療法の一種で、心理カウンセラーなど、心の専門家によって行われます。
しかも、再発性が低いとして、昨今では強迫性障害の代表的な治療法となりつつあります。
曝露反応妨害法を行うとき、加害恐怖の場合には、クライアントさんが、「こういうときに、人を傷つけてしまうのではないか?」という状況を意図的に作り出します。
曝露反応妨害法は、ご自分が本当に完全に不安を感じなくなるまで、継続して行うことが必要な治療法なのです。
強迫性障害は、そのほかの心の問題と同じように、そのときどき症状の善し悪しがあるものです。
自分だけの判断で、安易に実行しないように、くれぐれも気をつけてください。
著者 心理カウンセラー 浦
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